ぬるオタな日々 by 少恒星

アラフォー独身のぬるオタの日々戯言。

緊急事態宣言発令前日に「アニメージュとジブリ展」へ行った話

もとより政治には何の期待もしていないが、今回はさすがに今までで一番政治に腹が立ったかもしれない。

人の流れを止めたいというのはわかる。だが、それには十分に見合った補償が必要だ。国内産業は冷え込む中、鬼滅やエヴァの映画は大ヒット。もとより映画やアニメを始め日本の文化・芸術は、長きにわたり次々と世界を驚かせてきた。もしかしたら、この国に残された最後の希望かもしれない。だというのに、この酷い仕打ち。この国は文化・芸術を守ろうという気が毛頭無いのか。オリンピックさえできればそれでいいと考えているのか。あまりに悲しいし、悔しい。もっとも、ここまで政治を腐らせたのは、それまで政治と真剣に向き合おうとしなかった国民の責任というのも考えられるが・・・。

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シン・エヴァンゆるキャン△な日

先日4月10日(土)、東京ソラマチに行ってきた。お目当ては

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この『ゆるキャン△』展だったが、ちょうど同じ時期スカイツリーでは、

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エヴァの「トウキョウスカイツリー計画」というコラボイベントが開催中。シン・エヴァを観てからエヴァ熱が再燃しており、せっかくソラマチに来たので、ついでに寄ることに。

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『のんのんびより』ついに完結

世間はエヴァや『進撃の巨人』の完結で盛り上がっている最中、この作品もまた静かに完結を迎えた。

最初に出会ったのはテレビアニメだった。牧歌的な田舎の風景に始まり、その美しさに最初は引き込まれた。美術を手がけたのは草薙。その丁寧な仕事ぶりは相変わらずだが、田舎暮らしが素晴らしいだとか、そういうことを言いたいわけではない。話の主眼は、そこで暮らす生徒や住人たちの日常だ。小学1年生ながら独特な感性と知性を持つ、れんげ。小学5年生ながら大人びていて、しかし家では大の甘えん坊な蛍。トラブルメーカーの夏海。中2なのに子供っぽく見られてしまう小鞠。その田舎にある唯一の学校「旭丘分校」には個性豊かな生徒が集まり、大いに遊び、時には一騒動起こしたりと、生き生きと毎日を過ごしている。

ハタから見れば他愛なく、時には馬鹿馬鹿しく見える彼女らの日常だが、見ていると不思議と顔がほころび、気づけばずっと笑ってばかり。絶妙なタイミングとテンポで交わされるセリフ回しや、登場人物の突拍子もない行動には、お腹がよじれるほど笑う。一方で、静かに時が流れていく田舎の日常を、長回しやFIXで切り取る演出も見事。その何気ないひとときが尊いものであることに気づかせてくれる。いつの間にか忘れてしまった日常の中にある楽しさが、ここに凝縮されている。終始ニヤニヤしながらアニメを観ることが久しく無かったので、原作コミックはもちろんのこと、Blu-rayBOXにも手を出すほどにすっかりハマってしまった。それだけに完結を迎えるのは寂しい。

しかし、作品は終わっても、彼女たちの日常はこれからも続いていく。他愛ない日常を毎日楽しみながら。自分も、そんな風に日常を楽しめれたらいいな。

【ネタバレ有り】『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を観た

新世紀エヴァンゲリオン』が放送された当時、僕は14歳。まさに碇シンジと同い年だった。あちこちでタイトルは耳にしていたと思うが、当時はアニメに強い関心はなく、結局リアルタイムでは観ていない。ちゃんと作品に触れたのは二十歳を過ぎてから。初めて観たとき、僕はシンジの置かれた立場や心情に、深い共感と同情を覚えた。内省的で自信が無く、自分の存在価値に思い悩む。これはまさに自分だと思った。中学時代はいろいろあって周囲から孤立し、学校には自分の居場所がないと感じていたその頃に、自分と同い年の少年が同じように悩み苦しみながら、エヴァに乗って戦うアニメがあったとは。中身は複雑かつ難解で、観た当時も、そして今もなお全てを理解しきれてはいない。

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国立映画アーカイブで『魔女の宅急便』を観る

今や国民的人気を誇るスタジオジブリ映画の数々。だが、それらを公開当時、映画館で観たという人は果たしてどれくらいいるだろうか?近年の作品ならまだしも『風の谷のナウシカ』や『天空の城ラピュタ』といった初期作品ともなれば、だいぶ限られてくるではなかろうか。

かくいう私も、今でこそ週一単位で映画館に足を運ぶが、成人する前は映画館に行ける機会はそう多くなく、ジブリ映画はほとんどテレビが初見だった。それだけに去年、ジブリが過去作(『風の谷のナウシカ』『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』)を映画館で上映してくれたのはとても有り難かった。映画館のスクリーンと大音響で観ると、それだけ画面に重厚感が増し、テレビよりも数倍、いや十倍ほども違う迫真の映像が、自分の身に襲いかかる。だから映画館通いはやめられないのだ。

さて、そのジブリ映画が、再び映画館で観られる機会が巡ってきた。魔女の宅急便』が、国立映画アーカイブの上映企画「1980年代日本映画―試行と新生」のラインアップの一つとして上映されることになったのだ。

www.nfaj.go.jp

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串間努著「まぼろし万国博覧会」を読む

先日ヤフオク串間努著「まぼろし万国博覧会」を手にした。

この本は1970年に大阪で開催された日本万国博覧会の全容を、当時の関係者の証言やアンケートの回答なども交え、その舞台裏に至るまで克明に迫った一冊である。原恵一監督が『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』を制作していた際に参考文献として読んでいたといい、それを知って気にはなっていたが、ようやく読むことができた。元々は1998年に小学館より単行本として刊行されたが、その後2005年に筑摩書房より文庫化され、今回はその文庫版を入手した。

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令和大仏こと、動く実物大ガンダムを見てきた

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職場から有休消化のお達し*1があり、先日有休を取って「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」へ行ってきた。お目当てはもちろん「動く実物大ガンダム」。緊急事態宣言下ではあったが、平日の昼間なら人も少なかろうというわけで参ったわけだ。 

まことしやかに「令和大仏」とも囁かれているが、もちろん疫病終息を祈願するために作られたというわけではない。ただガンダムを動かしたい、そんな単純な夢を実現させるべく、日本の技術が結集し、この横浜の地に建った。加えてコロナ禍という先の見えない不安に包まれている最中での実現。希望の象徴として世間に崇められるのは必然だろう。

gundam-factory.net

*1:昨年の法改正で、年次5日以上の有給休暇の消化が義務づけられたため。

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