ぬるオタな日々 by 少恒星

アラフォー独身のぬるオタの日々戯言。

新潟国際アニメーション映画祭へ行ってきた

3月19日(火)。この日は平日ながら有休を取って新潟へ。
お目当ては、開催中だった新潟国際アニメーション映画祭に参加するためだった。もともとは行くつもりはなかったのだが、本映画祭で蕗谷虹児賞を受賞した『かがみの孤城』の丸尾みほ氏が登壇されると聞いて、これはめったにない機会と思い、衝動的に行くことにしたのだ。ただ、その最大の目当ては、上映前5分ほどの挨拶に終わってしまい、やや肩透かしを食らってしまったが。niigata-iaff.net

とはいえ、それを抜きにしても、他にも上映イベントに参加できて、なかなか楽しかった。


朝早くに、伊丹空港からIBEXで飛び立ち新潟へ。新潟なのに、なぜか楽天イーグルス


新潟に着いて腹ごしらえに、評判の万代シティバスセンターのカレーを食べる。中辛ながら、懐かしい感じもするあっさりとした味で、朝カレーにはちょうどいい。ルーのお持ち帰りもできるらしい。

映画祭の前に訪れたのは、新潟市マンガ・アニメ情報館。museum.nmam.jp

新潟出身あるいは新潟に縁の深い漫画家やアニメーターなどの紹介や、漫画・アニメの成り立ちを解説した展示などを展開。満州から引き揚げて新潟に移り住んだ赤塚不二夫先生や、新潟出身の高橋留美子先生のキャラクターが目を惹くが、知る人ぞ知るアニメーターやイラストレーターまでしっかりとカバーしているのが好感。市内にスタジオを構えている縁もあってか、Production I.G制作『わすれなぐも』の資料を活用したアニメ制作過程の展示もあった。

 

そのあと萬代橋を渡って向かったのは新潟市マンガの家。house.nmam.jp

1階には、新潟ゆかりのギャグ漫画家の人気キャラクターが集結。魔夜峰央先生『パタリロ!』、えんどコイチ先生『ついでにとんちんかん』、新沢基栄先生『ハイスクール!奇面組』。そういえば幼少の頃に、これらのアニメの再放送よくやってたなあ・・・。なんだか懐かしい気分になる。
2階は、新潟ゆかりの漫画家の作品や、スタッフおすすめの漫画本がズラリと収蔵されていて自由に閲覧可能。ちなみに入場は無料だ。

そしていよいよメインの新潟国際アニメーション映画祭へ。

まず鑑賞したのは『劇場版 シルバニアファミリー フレアからのおくりもの』。普通ならスルーするところだが、小中和哉監督と、「板野サーカス」でお馴染みのレジェンドアニメーター板野一郎さんのトーク付きと聞いて参加。この作品でこの顔ぶれというのはなんとも意外。映画自体は、シルバニアファミリーの人形の質感や動きが、CGで忠実に表現されていてとても見応えがあった。幼児でピタゴラスイッチ作ったり、部屋壊すほどの楽器作ったりしちゃうシルバニア村の子どもたちの工作能力にも驚かされたが(笑)
上映後にトーク。話題は小中監督と板野さんが関わっていた『ULTRAMAN』(2004年)にまで広がり、『シルバニアファミリー』はどこへ行ったのかという気分に(笑)
アニメと特撮の垣根を越えようと、小中監督と板野さんが奮闘されていたエピソードの数々に胸が熱くなる。

実は『シルバニアファミリー』は新潟のスタジオ「紺吉有限会社」さんが手がけており、その紺吉さんが新潟を舞台にしたオリジナルアニメーションの制作を、この場で発表するサプライズも。思わぬ場面に出くわして嬉しい誤算だった。

weekend-cinema.com

それから移動して、最大のお目当ての『かがみの孤城』の上映へ。上映前に丸尾さんと原監督の挨拶が行われるも5分足らずで終了。なんとなくそんな予感はしていたが・・・。とはいえ、丸尾さんを初めて生でお目にかかれただけでも良かった。

それから新潟のミニシアター「シネ・ウィンド」に移動して、時代劇アニメオールナイトに参加。

會川昇さんと虚淵玄さんのトークが行われたが、虚淵さんは体調不良のためリモートでの出演に。現代アニメへと連綿と受け継がれる時代劇アニメの手法や、その魅力、そして作り手として時代劇アニメを作ることの難しさを、會川さんと虚淵さんが丁寧に解説。腑に落ちる話ばかりで終始楽しかった。トーク後に『ストレンヂア 無皇刃譚』『機構奇傳ヒヲウ戦記(第21話)』『劇場版 戦国奇譚妖刀伝』『少年猿飛佐助』の上映。オールナイト自体は久々の参加。フルで起きて観るのはさすがにキツかったが、それぞれ魅力ある時代劇アクションを見れて楽しかった。

moviewalker.jp

 

夜が明けて一休みしたあとは、新潟のアニメイトにも立ち寄り、

トークイベント「中国映画の魅力」にも参加。中国アニメの技術力の高さに思わず唸り、日本アニメもウカウカしてられないなあと思った次第。

その後の授賞式にも参加したかったところだが、あいにく帰りのフライトの時間が迫っていたので離脱。それにしても、新潟にこれだけ名だたるスタッフが集まり、そしてトークが聞けるというのは、よく考えたら凄いこと。東京でもあるかどうか。加えていろんな映画も見れたし、なんだかロックフェスに来たような感覚を覚えて楽しかった。機会があればまた来年も行きたいと思ったし、それか新千歳空港国際アニメーション映画祭あたりにも足を運んでみようとも思った。新潟のアニメ熱の高さを強く感じた映画祭だった。

 

 

 

 

 

 

帰りのフライトが強風で欠航して、東京経由で新幹線乗り継いで帰る羽目になってしまったが(T_T)