ぬるオタな日々 by 少恒星

アラフォー独身のぬるオタの日々戯言。

第3新東京市に行ってきた

といっても実際は箱根。箱根とエヴァンゲリオンがコラボして、スタンプラリーなどのイベントをやっているというので行ってきたわけで。

eva-hakone.com

綾波レイの等身大フィギュア
アスカの等身大フィギュア
カヲルの等身大フィギュア
エヴァ初号機

桃源台駅
桃源台駅

スタンプラリーはさすがにフルコンプは無理だったが、特典がもらえる規定の10個には難なく到達できたのでよし。主立ったところを一回りすれば大抵はクリアできる。途中、綾波レイ(箱根強羅公園)、アスカ(大涌谷)、カヲル(元箱根港下船口)の等身大フィギュアにも出くわした。そしてロープウェイの桃源台駅は、堂々と「第3新東京市」を名乗り、構内はNERV本部をイメージしたラッピングが施されていた。そこには初号機の姿ももちろんあった。

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『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』(※ややネタバレあり)

正直、あの悲劇が起きた当初、少なくとも二、三年は新作は観られないだろうと思っていた。それでも何年かかろうが、その日が来るまでは待ち続けようと心に決めていた。それが(二度の公開延期を経たとはいえ)こんなにも早く新作が観られるとは予想外で、しかし嬉しかった。失った仲間の遺志を引き継ぎ、何が何でも形にしようという京アニのクリエイターたちの意志の強さがそうさせたのだと思う。

今回の劇場版はTVシリーズからの続編にして完結編となる完全新作。ヴァイオレットが想いを寄せる、かつての上官・ギルベルトの行方が明らかとなり、彼との再会を描くのが、物語の本筋となる。物語としては至ってベタで、結末も約束されたものではあるが、この劇場版には独自のアプローチが加えられている。それは、TVシリーズ10話に登場したアン・マグノリアの孫にあたるデイジーマグノリアの存在だ。アンの死後、デイジーは、アンの母親(デイジーからみれば曾祖母)が、娘に宛てた手紙をヴァイオレットに代筆させていたことを知り、興味を抱いたデイジーは、彼女のことを深く知るためにライデンを訪れる。デイジーの生きている時代は、ヴァイオレットが活動していた頃から、およそ六、七十年ぐらい経過していると推察され、通信手段も発達し、自動手記人形も過去の職業として廃れてしまっている。C.H郵便社も、今はミュージアムとして当時の功績を伝えているのみにとどめている。

そんな時の流れの儚さを感じる一方、デイジーがヴァイオレットの生きた証を辿ることにより、一見ベタにも思えるヴァイオレットの純粋な愛の物語が、より深く、より普遍的なものとして語られるようになり、その時代を精一杯生きた一人の女性の人生譚という側面も強調される。その愛の結末は、結果として一つの「歴史」を作ることに繋がり、一人一人が抱える愛情や想いは、決して小さいものではないことを教えてくれる。

こんなことを思いながらこの作品を観たのだが、これはそのまま京アニのクリエイター達が、いま本当に伝えたいことでもあるように思った。失った仲間たち、自分たちの想いは、そのまま消化せずに受け継ぎ、それを次の時代へと繋いでいこうという意志。観に行った上映回は、舞台挨拶のライブビューイング付きだったが、困難な状況の中、完成にこぎ着けた石立太一監督の感情こもったコメントに、つい涙してしまった。

natalie.mu

 

 

ラクガキングダム(ネタバレ若干あり)

『映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者』を観た。

毎年観に行っているクレしん映画シリーズだけど、今年は監督が『ラブライブ!』『宝石の国』の京極尚彦氏、脚本が『そこのみにて光輝く』などの高田亮氏だと知って驚いた。両者の手がけた作品には度々楽しませてもらっていたので、今回はかなり期待度が高かった。

その期待通り面白かった。子供が自由に書いた落書きをエネルギー源として空に浮かんでいる「ラクガキングダム」という王国の設定がユーモラスで、良い意味で子供向けらしい。しかし、子供が落書きを書かなくなってしまったがために、王国は危機に瀕し、その危機を救うべく、王国軍が地上に進出し、子供たちに無理やり落書きをさせるという展開は、なかなか風刺じみていて、正にクレしん映画らしい。また、ぶりぶりざえもんが久々にセリフ有りで登場するということもあってか、彼の活躍が大いに光る。終盤は『電撃!ブタのヒヅメ大作戦』を思い出してしまって、少しホロリとしてしまった。他にも自衛隊描写にやたらと気合い入ってたところも『温泉わくわく大決戦』っぽいなあと思っていたけど、そういえば京極監督は『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』も手がけていたんだっけ(笑)

そんなクレしん映画らしさを受け継ぎつつも、これまでにない新しい要素としてゲストキャラ、ユウマ(CV:黒沢ともよ)の存在が、個人的に惹かれた。彼は、しんのすけとは何の縁も無く、かといってラクガキングダムとも全く関係ない一般人。しんのすけたちが春日部に戻る道中でたまたま知り合うという少年で、過去作品にはほとんど見られない、いわば第三者的存在という珍しいタイプの登場人物だ。その第三者である彼の視点も加えたことにより、しんのすけら四人の勇者の存在の大きさを浮かび上がらせている。やがて、その存在の大きさを知ったユウマはある行動を起こし、騒動の解決へと導いていくのだが、それまで一傍観者であった彼が、一当事者へと足を踏み入れた瞬間は込み上げるものがあった。

そんな彼の勇気を知ってか知らずか、しんのすけは最後に、救いのヒーローだと言って、自分の落書きをななこお姉さんに見せる。そこに描かれていたのは、ぶりぶりざえもん、ニセななこ、ブリーフと、もうひとり…。

しんのすけのような非凡でなくても、人は勇者になれる。そう思わせてくれるラストカットだった。

【作品紹介】
京極監督&黒沢ともよと言ったらこれ。序盤と終盤で、性格が変わってしまうキャラを見事に演じ分ける彼女の演技力は最高である。

 

のだめに再会

昨日からフジテレビ(関東ローカル)で『のだめカンタービレ』の再放送が始まった。
リモートワーク中ゆえ、WEB会議の時間でない限りはTVをつけながら仕事できるので、放送が始まればチャンネルを合わせている。チラ見していても、やっぱり面白い。

本放送当時はあまりの面白さに、原作本全巻やドラマのDVD-BOXまで買いそろえるほどにハマってしまったほど。個性派揃いのキャラクターに、こだわりぬいたコメディ演出、そして王道の青春群像劇。笑ったり泣いたりグッときたりと、毎週テレビの前で楽しませてくれた思い出深い一作だ。

しかし、なんといってもインパクトだったのが、竹中直人が演じたミルヒーことシュトレーゼマンだ。ドイツ人の世界的指揮者という役なのに、外国人タレントではなく、あえて日本人に演じさせるという勇気が凄い。*1

昨今は漫画の実写化がされるたびに「コスプレ大会」と半ば揶揄されることも多く、竹中シュトレーゼマンもまたその域を出ないが、開き直ったかのような竹中のノリノリの演技を見たら、もはやリアリティなんぞどうでもよく思ってしまい、やっぱり竹中直人で正解だったと思う。この成功例が、のちの『テルマエ・ロマエ』の阿部寛や『翔んで埼玉』に繋がったのかと思うと感慨深い。*2

フジにはまたこういうドラマを作ってほしいなあ。

 

【おまけ】
 『のだめカンタービレ』実は韓国でもテレビドラマ化されているが、韓国ののだめを演じてたのは『新聞記者』のシム・ウンギョンだったのか!

日記再開

めっきり年に数回くらいしか更新していなかったブログだが、今日からできる範囲で日記を記していくことにした。

TwitterFacebookの無かった十数年くらい前も、別のブログサービスで日記を更新していたけど、それも徐々に士気が下がったり、やがてSNSのほうに比重を置くようになってしまったりで、じっくり文章を書くことが減ってしまった。今はほとんどSNS中心になってしまい、10年以上の付き合いになってしまったが、最近はSNSに身を置くことに違和感を覚えるようになってしまった。このままダラダラとSNSを続けたところで、自分の考えや価値観を深めることはできまい。ここはひとつ原点回帰ということで日記を再開しようと思う。

真面目な書き出しだけど、日記は基本ユルく書いていくつもりなので、読み物としてはあまり期待はしないで(笑)

 

【書籍紹介】
ブログ始めた当初に買った書籍。今も自宅の本棚に眠っているが、15年経った今も通用するんだろうか(笑)

 

【告知】サークル「少恒星」新刊通販開始のお知らせ

昨年末のコミックマーケット97にて頒布しました「少恒星」の新刊、
「原恵一ファンならここにいる」VOL.3の通販を、BOOTHの「少恒星」ショップにて開始いたしました。
買いに行けなかった皆様、大変お待たせしました!ぜひこちらよりお求めください!

shoukousei.booth.pm

新刊はもちろんのこと、既刊本もBOOTHにて頒布中です。VOL.1【完全版】については在庫復活しましたので、まだ手にされていない方はあわせてお求めください!

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いろいろありすぎた2019

今年はなんというか、いろいろありすぎた一年だった。

年の途中で「平成」から「令和」へと元号が変わった影響もあろう。だが、それを差し引いても、二年分の出来事がこの一年に凝縮されたかのようだった。

個人的には、今年は舞台挨拶やイベントに参加できる機会に多く恵まれ、良い思いをさせてもらえた。中でも、初めて参加したアニサマで、念願だった放課後ティータイムの生ライブを観れたことは、自分の一生においても印象に残る思い出だろう。他にも、映画の舞台挨拶を最前列で観れたことも多かったし、東京ヤクルトスワローズのドリームゲームも観戦できた。さらに同人誌の取材で、末吉裕一郎さん、中村隆さんといった一線で活躍するクリエイターから貴重なお話も聞けたことも良い思い出だった。こんなに充実した一年は今まで無かったのかもしれない。

一方で、ショックな出来事も多く、自分の人生観をも揺るがす出来事もあった。なんといっても京アニのあの事件は、怒りや悲しみすらを通り越すほどに、複雑で形容しがたい感情が自分の中を駆け巡っていった。参列したお別れの会で、祭壇の前の床が濡れていた光景もまた、一生忘れることはできまい。どうやって彼らが作品に託した思いを繋いでいかなければならないのか。自分の生き方すらも、改めて考えさせられるほどに衝撃的な一年だった。

そして、自分の周囲でも大きな変化があった。プライベートなことなので具体的なことは話せないが、彼らなりに自ら決めた道を進めようとしている姿を見ていると、そろそろ自分も…という気にもなってくる。図らずも東京に来て、来年で5年目。「不惑」の年も目前だ。さすがに流される人生も、そろそろ終わりにしたい。もう少し「大人」な生き方ができるようになりたい。それに向けて、来年からはいろんなことを改めていきたいと思っている。少しずつでいいから、自分なりに省みて、後悔のない生き方を歩みたいと思う。

本年も私のくだらない呟きにお付き合いいただきありがとうございました。
よいお年をお迎えください。