今月末に、いよいよ『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』が公開される。ここから劇場オリジナルの展開に入るということなので今から楽しみだ。
さて、その『ヱヴァ』の総監督、庵野秀明氏は、かつて『風の谷のナウシカ』(1984年・宮崎駿監督)で巨神兵を描いていたことはすでに有名な話かと思うが、その当時の彼のエピソードが、ナウシカ公開時に発刊された「『風の谷のナウシカ』ガイドブック」に綴られている。(ちなみに筆者が持っているのは、2001年の『千と千尋の神隠し』公開時に復刻発売されたものだ。)
当時のスタッフの証言によると…
- トップクラフトに常駐していた4ヶ月間、ずっと住み込んでいた。
- 彼の作業机は山のように積まれたマンガや特撮関係の本、カセットなどで埋まっていて、スペースが動画用紙1枚分しかなかった。宮崎駿監督は「あの短期間に、あれだけの荷物をどうやって運んだんだ!?」と不思議がっていた。担当原画を終えて帰ったあとも、荷物はしばらくそのままだったらしい。
そして、3つ目のエピソードがまたすごい。
「庵野くんは、あの大雪の日にも裸足でビーチサンダル。きたえれば寒くないそうです。そのきたえ方は並でなく、黒く革質化し一部ヒビ割れたその足は、まさしく原人の足!!」
さすがに25年も経っているので、今は変わっていると思うけど、庵野監督の生足を拝見したくなってしまった(笑)
ちなみに、この「『風の谷のナウシカ』ガイドブック」。当時アニメージュの雑誌で宮崎氏と対談した、押井守氏や河森正治氏、藤子不二雄氏が宮崎氏の印象を語っていたり、ナウシカ役の島本須美さんがトップクラフトを訪問したときの様子が書かれていたりと貴重な記事が盛り沢山。また、次作の「『天空の城ラピュタ』ガイドブック」では、アニメージュでの宮崎氏の対談集が再録されていて、前述の押井・河森・藤子氏はもちろんのこと、なんと手塚治虫氏の息子である、手塚眞氏とも対談している。ほかにも冒頭のマンガ「宮崎駿見聞録」をあさりよしとお氏が描いていたりと、今となっては信じられない組み合わせ。ぜひとも再復刻していただきたいものである。