ぬるオタな日々 by 少恒星

アラフォー独身のぬるオタの日々戯言。

2014年に行ったアニメイベントや聖地を写真で振り返る(下半期編)

2014年に行ったアニメイベントや聖地を写真で振り返る(上半期編)
前回からの続き。今回は下半期編。

【7月12日】トワイライトエクスプレス乗車

25年来の念願だったトワイライトエクスプレスに乗車。廃止直前というこの時にようやく乗れて嬉しかった。ラストランのときは見送りたいなあ。


トワイライトエクスプレス - an album on Flickr

2014年に行ったアニメイベントや聖地を写真で振り返る(上半期編)

今年も残すところあとわずか。例年の年末年始は、自宅か実家でのんびり過ごすのが定番になっているが、今年は日程がちょうどいいので冬コミに参加する予定。夏コミにはこれまで3回行ったけど、冬コミは今回が初めて。2日目からの参加予定だが、その日は雪の予報が出ているのが気がかりです・・・。寒さに耐えきれるのか?

今年も振り返ってみれば、いろんなところに行ってきたので、冬コミ前に振り返っておこうと思う。

【1月12日】Mio's BirthdayParty

豊郷小旧校舎で行われた秋山澪の誕生日パーティーに参加。
夜には校舎のライトアップも。

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Mio's BirthdayParty - an album on Flickr

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マイアニメ映画ベストテン(「男の魂に火をつけろ!」ベストテン企画)

なにやら面白そうな企画をやるそうなので、新参者ではあるが自分も参加させてもらうことにした。


アニメ映画ベストテン - 男の魂に火をつけろ! <アニメ映画ベストテン受付中>


しかし、いざオールタイムのアニメ映画ベストを選ぶとなると、これが結構難しい。普通に選ぶのなら、すぐに10本挙がるだろうけど、それだと特定の作品や監督に偏ったりして、それはそれで不公平な気がするので、ある程度自分の中でルールを決めて選ばせてもらった。結局、最終的には思い入れの強い作品、純粋に好きな作品という基準で選んだ。順位については、作品それぞれ独自の素晴らしさを持っていると思うし、一概に優劣を決められるものではないと思うので順不同とした。以下、五十音順に10本紹介します。 
 

WALL・E/ウォーリー』(2008年・アンドリュー・スタントン監督)

ウォーリー [Blu-ray]

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ぶっちゃけ、この映画を観るまではピクサー作品を舐めていて、所詮はお気軽なファミリー向けアニメだろうと思っていたら、とてつもない大傑作だった。今までバカにしていた自分が恥ずかしい。登場するキャラクターはほとんどしゃべらないのに、観客の心に訴えてくる感情表現が実に見事。

 おおかみこどもの雨と雪』(2012年・細田守監督)

おおかみこどもの雨と雪 BD(本編1枚+特典ディスク1枚) [Blu-ray]

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緻密に描かれた背景美術や、アニメーションの醍醐味を十二分に活かした演出など、もはやジブリを超えたと思うにふさわしい一作。そろそろ細田守監督の新作が見たい。

 河童のクゥと夏休み』(2007年・原恵一監督)

河童のクゥと夏休み [Blu-ray]

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原監督の人間社会に対するシニカルな視点が光る一作。犬のオッサンの男様にただ涙。個人的に原監督作品としては『オトナ帝国』以上だと思う。

 クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡』(1997年・原恵一監督)

映画 クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡 [DVD]

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クレヨンしんちゃん映画からはこれを選出。映画としては『オトナ帝国』が一番だろうが、(いい意味で)バカバカしさが売りのクレしん映画としてはこれが一番クレしん映画らしいと言えるのではなかろうか。今年の『ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』もこれに負けないくらい面白かった。

 たまこラブストーリー』(2014年・山田尚子監督)

昨今流行りのテレビアニメの劇場進出という状況下において、ただのテレビアニメの劇場版にしないという山田尚子監督の強い意思を感じた一作。『けいおん!』で日常系アニメの人気を決定づけた山田監督が、その「日常」への反芻を自ら描いたというのは事件と言える。これからのアニメ映画界において重要な一作になることは間違いない。

 ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌』(1992年・須田裕美子&芝山努監督)

(※アフィリエイトリンクはコミック版のものです。)
DVD未発売のため、なかなか観ることのできなかった作品だったが、先月京都の京まちなか音楽映画祭でようやく鑑賞。今年大活躍した湯浅政明監督の初期の仕事ぶりを堪能できた。『1969年のドラッグレース』『買い物ブギ』はまさに湯浅ワールド全開。音楽シーンの素晴らしさもさることながら、絵描きのお姉さんとの出会いと別れ、切なくてウルっときてしまった。どうかDVD化してほしい。

 ドラえもん のび太の宇宙小戦争』(1985年・芝山努監督)

ドラえもん映画からはこの一作。幼少の頃にビデオで初めて観たのだけど、そのとき印象に残ったのが武田鉄矢の歌う主題歌の『少年期』だった。ここまでドラえもんの本質を捉えていて、幼少の自分でさえも引きつけた主題歌はこれから先も現れないのではないかと思う。もちろん映画自体も、子供には少し刺激が強いシリアスな展開で、政治的な顔も覗かせる。今のドラえもん映画に足りないのはこういうシリアスさなんだよなあ。

  ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 〜はばたけ 天使たち〜』(2011年・寺本幸代監督)

声優交代後のドラえもん映画作品も見応えはあるので、新ドラえもん映画作品からはこの作品を推したい。この映画の公開直後に、東日本大震災が発生して興行的にダメージを負ってしまったが、ここで描かれる「人を思いやる心」は、3.11後の日本にとって欠けてはならないものだと痛烈に感じた。

 パーフェクトブルー』(1998年・今敏監督)

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今敏監督作品の中では個人的にはこれが一番かな。現実と虚構が入り乱れるその映像美に思わず息を呑んでしまう。本当に早逝が惜しまれるアニメーション監督だった。

 耳をすませば』(1995年・近藤喜文監督)

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公開当時ちょうど自分と同じ中学生が主人公というだけあって、思い入れ深く観ていた覚えがある。本格的にジブリ作品に触れ始めたのも、このあたりからかも。日常の世界を色鮮やかに映し出す演出力には、今見ても心ときめかせる。近藤監督もまた早逝が惜しまれる人だった。

 

『ウォーリー』以外は全て日本のアニメ映画になってしまって、もっと海外のアニメ作品にも目を向けていきたいと思った次第。次にまたオールタイムベストをやる機会があれば、入れ替わりがあるよう、いろんなアニメ映画を発掘していきたいものです。

DVD-BOX発売記念『エスパー魔美』の(アニメファン的)注目点

先日10月29日に『エスパー魔美』のアニバーサリーDVD-BOXが発売された。

 
エスパー魔美』のDVD-BOXは、8年前の2006年にも上下巻の2巻で発売されたが、今回のDVD-BOXは、TVシリーズ全話収録で、パイロットフィルムなどの特典映像(2006年発売時は上下巻の連動応募特典DVDに収録)も収録したのに加え、劇場版『星空のダンシングドール』が待望の初DVD化という仕様になっている。値段も、以前よりグッと安くなって買いやすくはなっていると思う。

藤子・F・不二雄先生の傑作漫画のアニメ化作品ということでおすすめしたいのももちろんであるが、このアニメ『エスパー魔美』は、現代アニメを語る上においても重要な作品であると私は思っている。今回は、このアニメ『エスパー魔美』について、アニメファン視点で注目すべきところを語りたい。
 
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水島努と渡辺歩~シンエイOBはなぜ仕事を多くこなせるのか~

『イカ娘』や『ガールズ&パンツァー』などのヒット作を連発し、そして今期、アニメ業界を題材にしたオリジナルアニメ『SHIROBAKO』を送り出す水島努監督
宇宙兄弟』や『団地ともお』といった万人向けのテレビアニメを手がける一方、『謎の彼女X』や『彼女がフラグをおられたら』といった深夜アニメにも精力的な渡辺歩監督

この二人の接点としてすぐに思い浮かぶのは、共にシンエイ動画のOBであるということだ。水島監督は主に『クレヨンしんちゃん』の演出、渡辺監督は『ドラえもん』の作画・演出を長年手がけ、双方のファンの間では広く知られた存在だった。そしてこの二人はシンエイを抜けたあとは、仕事の多さが特に目立つ。水島監督は年に2~3本はコンスタントにテレビアニメを手がけ、渡辺監督は『宇宙兄弟』『団地ともお』と通年作品を手がけながら、深夜アニメや劇場版を掛け持つという仕事ぶりだ。(渡辺監督については2014年10月現在は『団地ともお』一本と落ち着いてきた様子だが。)
 
すべてのアニメ監督の仕事を把握しているわけではないが、おそらくこの二人は現在の日本のアニメ界においてトップクラスに忙しい監督かもしれない。
 
何故この二人はこれほど多くの作品を手がけられるのか。いろいろと要因はあるだろうが、その一つにはやはりシンエイ動画出身ということにある気がしてならない。では、なぜシンエイ動画なのかということについては、ここからは私の推論であるが紐解いていきたい。

廃止直前のトワイライトエクスプレスに乗ってきた

1989年に登場して以来、当時鉄道好き小学生だった自分の心を掴んで離さなかったのが、寝台特急の「トワイライトエクスプレス」だった。寝台特急そのものへの憧れの上に、まるでホテルのスイートルームかのような客室、食堂車の豪華なフランス料理、格式高い雰囲気の車内。鉄道図鑑でまざまざと見せつけられた私はすっかり虜になってしまい、いつかは絶対に乗りたいという夢を抱いた。あれから月日が流れ、当時抱いていた鉄道熱も冷めてしまった感があるが、それでもトワイライトエクスプレスはずっと乗りたい特急のNo.1であり続けた。

それだけにトワイライトが来年春に廃止されると聞いたときはショックだった。もっとも、発表の少し前から北陸新幹線北海道新幹線の開業の影響で廃止されるのではという噂が上がっていて、そろそろ乗りに行きたいと考えていた。その矢先の廃止発表には「これで予約がますます取りにくくなる」と二重のショックを覚えたのだった。

こうなったからには何が何でも乗らなければ。そう思い今回の旅を決行するに至った。
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『たまこラブストーリー』に見た「映画」へのこだわり

たまこラブストーリー』の公式サイトのインタビューで山田尚子監督はこう語っている。
今回は「映画」ということをだいぶ意識しています。TVシリーズでは難しく考えないで素直に楽しいものを描いているので、画面もそういった意識で特に「多幸感」を重要視していたんです。 ですが、今回は楽しいプラス甘切ない、キュンとくる。そういう感情を色味やレイアウトに入れ、無意識下に働きかける感じにしています。感情の色を沢山つけていきたかったんです。 今回は素直に「映画」を作っているなと思いますね。素敵な気持ちで観ていただけるフィルムになっていると思います。
雑多な環境に置かれやすく、時間の制約もあるテレビとは違って、映画は映画館という閉じられた空間で、画面により集中して見られるという利点がある。時間の制約もテレビほど厳しくはない。ゆえに、台詞で登場人物の心情を説明したりとか、過剰演出でテレビの前の視聴者の気を惹こうとか、いわばテレビ的な演出をする必要がない。台詞に頼らず、あらゆる要素を込めた画面構成や演出で、登場人物の心情などを観客に伝えることができる。
 
しかし昨今、アニメ・実写問わず映画館で上映されている作品を観てみると、テレビの延長線上のつもりで作っているためなのか、テレビ的演出に陥っている作品が増えている感がある。いわば「テレビドラマ」や「テレビアニメ」が映画館で上映されている感が否めない。最近流行りのOVAのイベント上映というのは、まさにそれを体現しているように見える。それ自体を否定するつもりはないが、お金を払って劇場に足を運んでいる観客に対して、テレビと同じように作ってしまっては、それに見合ったものになるだろうかという疑問が残る。
 
今作もまた、流行の劇場版商法の流れで製作されている感が否定できないのだが、前述の山田監督のインタビューを読んで、この人は「映画」に対して相当のこだわりを持っているという印象を受けた。少なくとも一本の「映画」として、この『たまこラブストーリー』を観客に見せたいという思いを感じ取った。そしてその言葉通り、『たまこラブストーリー』は予想以上に「映画」として完成された作品だった。
 
(以下ネタバレあります。ご注意ください。)