ぬるオタな日々 by 少恒星

アラフォー独身のぬるオタの日々戯言。

マイアニメ映画ベストテン(「男の魂に火をつけろ!」ベストテン企画)

なにやら面白そうな企画をやるそうなので、新参者ではあるが自分も参加させてもらうことにした。


アニメ映画ベストテン - 男の魂に火をつけろ! <アニメ映画ベストテン受付中>


しかし、いざオールタイムのアニメ映画ベストを選ぶとなると、これが結構難しい。普通に選ぶのなら、すぐに10本挙がるだろうけど、それだと特定の作品や監督に偏ったりして、それはそれで不公平な気がするので、ある程度自分の中でルールを決めて選ばせてもらった。結局、最終的には思い入れの強い作品、純粋に好きな作品という基準で選んだ。順位については、作品それぞれ独自の素晴らしさを持っていると思うし、一概に優劣を決められるものではないと思うので順不同とした。以下、五十音順に10本紹介します。 
 

WALL・E/ウォーリー』(2008年・アンドリュー・スタントン監督)

ウォーリー [Blu-ray]

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ぶっちゃけ、この映画を観るまではピクサー作品を舐めていて、所詮はお気軽なファミリー向けアニメだろうと思っていたら、とてつもない大傑作だった。今までバカにしていた自分が恥ずかしい。登場するキャラクターはほとんどしゃべらないのに、観客の心に訴えてくる感情表現が実に見事。

 おおかみこどもの雨と雪』(2012年・細田守監督)

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緻密に描かれた背景美術や、アニメーションの醍醐味を十二分に活かした演出など、もはやジブリを超えたと思うにふさわしい一作。そろそろ細田守監督の新作が見たい。

 河童のクゥと夏休み』(2007年・原恵一監督)

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原監督の人間社会に対するシニカルな視点が光る一作。犬のオッサンの男様にただ涙。個人的に原監督作品としては『オトナ帝国』以上だと思う。

 クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡』(1997年・原恵一監督)

映画 クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡 [DVD]

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クレヨンしんちゃん映画からはこれを選出。映画としては『オトナ帝国』が一番だろうが、(いい意味で)バカバカしさが売りのクレしん映画としてはこれが一番クレしん映画らしいと言えるのではなかろうか。今年の『ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』もこれに負けないくらい面白かった。

 たまこラブストーリー』(2014年・山田尚子監督)

昨今流行りのテレビアニメの劇場進出という状況下において、ただのテレビアニメの劇場版にしないという山田尚子監督の強い意思を感じた一作。『けいおん!』で日常系アニメの人気を決定づけた山田監督が、その「日常」への反芻を自ら描いたというのは事件と言える。これからのアニメ映画界において重要な一作になることは間違いない。

 ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌』(1992年・須田裕美子&芝山努監督)

(※アフィリエイトリンクはコミック版のものです。)
DVD未発売のため、なかなか観ることのできなかった作品だったが、先月京都の京まちなか音楽映画祭でようやく鑑賞。今年大活躍した湯浅政明監督の初期の仕事ぶりを堪能できた。『1969年のドラッグレース』『買い物ブギ』はまさに湯浅ワールド全開。音楽シーンの素晴らしさもさることながら、絵描きのお姉さんとの出会いと別れ、切なくてウルっときてしまった。どうかDVD化してほしい。

 ドラえもん のび太の宇宙小戦争』(1985年・芝山努監督)

ドラえもん映画からはこの一作。幼少の頃にビデオで初めて観たのだけど、そのとき印象に残ったのが武田鉄矢の歌う主題歌の『少年期』だった。ここまでドラえもんの本質を捉えていて、幼少の自分でさえも引きつけた主題歌はこれから先も現れないのではないかと思う。もちろん映画自体も、子供には少し刺激が強いシリアスな展開で、政治的な顔も覗かせる。今のドラえもん映画に足りないのはこういうシリアスさなんだよなあ。

  ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 〜はばたけ 天使たち〜』(2011年・寺本幸代監督)

声優交代後のドラえもん映画作品も見応えはあるので、新ドラえもん映画作品からはこの作品を推したい。この映画の公開直後に、東日本大震災が発生して興行的にダメージを負ってしまったが、ここで描かれる「人を思いやる心」は、3.11後の日本にとって欠けてはならないものだと痛烈に感じた。

 パーフェクトブルー』(1998年・今敏監督)

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今敏監督作品の中では個人的にはこれが一番かな。現実と虚構が入り乱れるその映像美に思わず息を呑んでしまう。本当に早逝が惜しまれるアニメーション監督だった。

 耳をすませば』(1995年・近藤喜文監督)

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公開当時ちょうど自分と同じ中学生が主人公というだけあって、思い入れ深く観ていた覚えがある。本格的にジブリ作品に触れ始めたのも、このあたりからかも。日常の世界を色鮮やかに映し出す演出力には、今見ても心ときめかせる。近藤監督もまた早逝が惜しまれる人だった。

 

『ウォーリー』以外は全て日本のアニメ映画になってしまって、もっと海外のアニメ作品にも目を向けていきたいと思った次第。次にまたオールタイムベストをやる機会があれば、入れ替わりがあるよう、いろんなアニメ映画を発掘していきたいものです。