ぬるオタな日々 by @chusingura

実家暮らし・・・を晴れて卒業。三十路独身のぬるオタの日々戯言

前田有一の点数は当てになるのか?前田有一と映画ファンの評点を比較してみる

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漫画の実写映画化作品を低評価するたびにいつも話題になる前田有一の超映画批評。最近、彼の評価点をランキング形式でまとめたサイトまでできたようで。

maeda-y.kksg.net

正直言って私は前田有一の評価点など全く信用していない。だいたいお前ら、前田有一が他の映画にはどういう評価しているのか読んだことあるのか?
あるときはクソ映画にありえない高得点つけていたり、逆に面白い映画なのにありえないほどの低い点つけていたりと、彼の審美眼を疑う評価を何度も目にしている。アマルフィ』が『グラン・トリノ』とか『おくりびと』と同じ90点ってどういうことだよ!?

まあ映画評論家はそれぞれ彼らなりの評価基準というのがあるだろうし、単に自分がそれにそぐわないだけであれば諦めはつく。しかし「信頼のおける映画評論家」として彼が持てはやされるのも納得がいかないので、ここはひとつ前田有一の評価と、実際に映画を観た観客の評価がどれだけ近いのか見てみたいと思う。

といっても、超映画批評に掲載済みの作品すべてを検証するのは難しいので、今回は去年2015年の1年間に前田氏が批評した映画102本を抽出。その映画が映画ファンにどれだけ評価されているかを知るべく、映画レビューサイト「coco」での満足度と、「Filmarks」における星評価を調査。点数を合わせるため、Filmarksの星評価に20をかけて100点満点に換算した点数と、cocoの満足度との平均値をファン評点として算出。

そのファン評点と前田評点との点差を、前田評点よりもファン評点が高かったものについては「+」逆に低かったものについては「-」とし、作品ごとに調べた。
以下がその一例である。

作品前田評点ファン評点点差
マッドマックス 怒りのデス・ロード 95 85.0 -10.0
アントマン 75 83.5 8.5


そしてその点差の度数分布表が以下のとおりだ。

点差作品数割合
+25.5~ 12 11.76%
+15.5~+25 19 18.63%
+5.5~+15 23 22.55%
+5~-5 22 21.57%
-5.5~-15 15 14.71%
-15.5~-25 7 6.86%
-25.5~ 4 3.92%

集計の結果、+5.5点以上、つまりファン評価の高かった作品が54作品と全体の5割以上となり、逆に前田氏の評価が高かったのは26作品と、全体の1/4にとどまった。数値だけを見れば、前田氏の映画評はやや辛口と見える。


では、前田氏と映画ファンの評価の差が大きかった作品を見てみる。まずは「+」値の大きい、つまり前田氏よりもファンの評価が高かった作品の上位ランキング。

作品前田評点ファン評点点差
スポンジ・ボブ 海のみんなが世界を救Woo! 20 72.5 52.5
ジョーカー・ゲーム 9 51.5 42.5
アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン 35 74.5 39.5
バクマン。 40 78.5 38.5
バトルヒート 40 76.0 36.0
ハンガー・ゲーム FINAL: レジスタンス 25 59.0 34.0

注目すべきは、2位の『ジョーカー・ゲーム』の前田評価点【9点】。
これは前田氏が2015年に批評した映画の中でワーストの成績。あの『CASSHERNキャシャーン』(15点)よりも低い。

だというのに、当時これを話題にした人はほとんどおらず、むしろ話題になったのはそれより3~4倍高い『進撃の巨人』(前編40点・後編30点)のほうだった。やっぱ人気漫画の実写化じゃないと、みんな話題にしないんだなあ。
というか、前田有一に喧嘩ふっかけるべきだったのは樋口真嗣じゃなくて入江悠のほうだったんじゃないか?

まあ、その『ジョーカー・ゲーム』もファン評価では51.5点とそこまで高くないほうなので、見て得しないという点では両者の見解は一致しているかもしれない。むしろファンの点数が比較的高い『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』『バクマン。』に対して、前田氏の評価が低いのが気になるところ。いくらなんでも『バクマン。』が『進撃』並みなんてねーよ。


一方、「-」値の大きい、つまり前田氏よりもファンの評価が低かった作品の上位はこうなった。

作品前田評点ファン評点点差
7500 60 27.5 -32.5
イニシエーション・ラブ 90 58.5 -31.5
リアル鬼ごっこ 75 45.5 -29.5
天空の蜂 95 68.5 -26.5
ターミネーター:新起動/ジェニシス 85 62.0 -23.0

1位は清水崇監督のハリウッド製作3作目のパニックホラー『7500』、以下2位『イニシエーション・ラブ』(堤幸彦監督)、3位『リアル鬼ごっこ』(園子温監督)、4位『ターミネーター:新起動/ジェニシス』、5位『天空の蜂』(堤幸彦監督)と続く。この顔ぶれを見ると、どうも前田有一氏は堤幸彦作品には甘いらしい。『天空の蜂』は、福島原発事故を経た日本において、原発を題材にした映画を作ったことに評価する向きもあるが、映画ファンの評価はそこまで芳しくない。実際自分もこの映画は見たけど、ストーリーこそ優れているものの、演出の陳腐さには閉口するしかなかった。ちなみに、前田評点では『マッドマックス 怒りのデスロード』と同点である。

データの上で見れば、前田有一の超映画批評は、ある程度は参考にはなるのは確かだと思う。ただ±20点ぐらいの誤差は生じるということは念頭に入れておくべきだろう。20点は5つ星評価に換算すると星1つ分。前田氏が満点評価、あるいは低評価した作品なら十分参考にはなるだろう。ただ、60~80点の間になってくると判断が難しい。そういう場合は、cocoなどの映画レビューサイトも参考にして判断するのをおすすめしておく。

最後に、前田評価とファン評価がほぼ一致(±0.5点以内)した5作品を紹介しておく。

作品前田評点ファン評点点差
クーデター 70 70.5 0.5
キングスマン 85 85.0 0.0
エイプリルフールズ 60 60.0 0.0
Dearダニー 君へのうた 75 74.5 -0.5
寄生獣 完結編 55 54.5 -0.5


次回やるとしたら宇多丸さんあたりをターゲットにしたいけど、彼は点をつけないから年間のランキングから推し量るしかないのだけど、どうやって調べたらいいんだろうなあ?

 
【評価一致度No.1】

前田有一の2015年ベストワン(100点)】