ぬるオタな日々 by 少恒星

アラフォー独身のぬるオタの日々戯言。

『たまこラブストーリー』に見た「映画」へのこだわり

たまこラブストーリー』の公式サイトのインタビューで山田尚子監督はこう語っている。
今回は「映画」ということをだいぶ意識しています。TVシリーズでは難しく考えないで素直に楽しいものを描いているので、画面もそういった意識で特に「多幸感」を重要視していたんです。 ですが、今回は楽しいプラス甘切ない、キュンとくる。そういう感情を色味やレイアウトに入れ、無意識下に働きかける感じにしています。感情の色を沢山つけていきたかったんです。 今回は素直に「映画」を作っているなと思いますね。素敵な気持ちで観ていただけるフィルムになっていると思います。
雑多な環境に置かれやすく、時間の制約もあるテレビとは違って、映画は映画館という閉じられた空間で、画面により集中して見られるという利点がある。時間の制約もテレビほど厳しくはない。ゆえに、台詞で登場人物の心情を説明したりとか、過剰演出でテレビの前の視聴者の気を惹こうとか、いわばテレビ的な演出をする必要がない。台詞に頼らず、あらゆる要素を込めた画面構成や演出で、登場人物の心情などを観客に伝えることができる。
 
しかし昨今、アニメ・実写問わず映画館で上映されている作品を観てみると、テレビの延長線上のつもりで作っているためなのか、テレビ的演出に陥っている作品が増えている感がある。いわば「テレビドラマ」や「テレビアニメ」が映画館で上映されている感が否めない。最近流行りのOVAのイベント上映というのは、まさにそれを体現しているように見える。それ自体を否定するつもりはないが、お金を払って劇場に足を運んでいる観客に対して、テレビと同じように作ってしまっては、それに見合ったものになるだろうかという疑問が残る。
 
今作もまた、流行の劇場版商法の流れで製作されている感が否定できないのだが、前述の山田監督のインタビューを読んで、この人は「映画」に対して相当のこだわりを持っているという印象を受けた。少なくとも一本の「映画」として、この『たまこラブストーリー』を観客に見せたいという思いを感じ取った。そしてその言葉通り、『たまこラブストーリー』は予想以上に「映画」として完成された作品だった。
 
(以下ネタバレあります。ご注意ください。)
 

VHSをレンタルしながら未DVD化作品の行く末を案じる

最近、実家から持ち出してきたVHSを、PCに取り込んでデジタル化をしている。普通に1本ずつVHSを再生していくわけだから、時間がかかってめんどい。この1ヶ月間で、ほぼ毎日地道に進めてやっと半分の15本を消化。まだまだ時間がかかりそうだ。
それでも貴重な映像がどんどん出てくるから観ているだけでも楽しい。(といっても、せいぜい5~10年前のものがほとんどだが。)

そんなことも影響したのか、最近あることを思い出して、先日TSUTAYAの梅田堂山店を訪れた。
 
 

 

アニメ『ドラえもん』はとっくの前から自主規制されている

先日、放送された『映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館』で、いわゆる「謎の光」が発動したことがちょっとした話題になっている。
 

ついに『ドラえもん』しずかちゃんの裸に規制の手が入った!! 過剰な自主規制がまかり通るのは何故か?|おたぽる

 
まあ、僕自身も放送時にはネタにしたけど、この騒ぎには「何をいまさら・・・?」とも思っている。というのも、アニメの『ドラえもん』、少なくともテレビ版においては、もうとっくの前から自主規制が行われているからだ。

8年前の細田守監督と渡辺歩監督の対談記事

初めて自炊機器(裁断機・スキャナ)のレンタルというのをやって、溜まっていた雑誌を電子化した。完璧とはいかなかったけど、必要な記事はおおむね上手く電子化できた。
ただ、『CUT』や『アニメージュ』などはA4サイズを超えてしまうため、ドキュメントスキャナではスキャンできず、結局それを残したまま返却。残りは1枚ずつスキャンしていくしかないので結構大変だ・・・。
 
今回電子化した雑誌記事はいずれも興味深いものばかりだが、その中でも紹介したいのは2007年1月に発売された雑誌「Invitation」2月号のこの記事。

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2013年公開映画マイベストテン

2013年のテレビアニメベストテンに続いて、今回は2013年に鑑賞した映画のマイベストテン。去年鑑賞した新作映画は59本。引越しの準備や片付けに追われたため、前年よりも10本下回った。内訳は邦画が43本、洋画16本、そしてアニメはなんと16本にも及んだ。去年はジブリが新作2本公開したりと、『まどか☆マギカ』が続編公開したりと、アニメ映画活況の年と呼ばれたが、鑑賞本数にも見事にそれが現れた。

 
とりあえず総合ベストテン・邦画ベストテン・洋画ベスト5・アニメ映画ベスト5をざっくり紹介。
 
総合順位
【第1位】『凶悪』
【第2位】『クロニクル』
【第3位】『そして父になる』
【第4位】『はじまりのみち』
【第5位】『パシフィック・リム
【第6位】『フラッシュバックメモリーズ 3D』
【第7位】『シュガー・ラッシュ
【第8位】『舟を編む
【第9位】『百年の時計』
【第10位】『ばしゃ馬さんとビッグマウス
【次 点】『ゼロ・グラビティ
 
邦画
【第1位】『凶悪』
【第2位】『そして父になる』
【第3位】『はじまりのみち』
【第4位】『フラッシュバックメモリーズ 3D』
【第5位】『舟を編む
【第6位】『百年の時計』
【第7位】『ばしゃ馬さんとビッグマウス
【第8位】『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』
【第9位】『映画 鈴木先生
【第10位】『もらとりあむタマ子
【次 点】『横道世之介
 
洋画
【第1位】『クロニクル』
【第2位】『パシフィック・リム
【第3位】『シュガー・ラッシュ
【第4位】『ゼロ・グラビティ
【次 点】『ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日』

アニメ
【第1位】『シュガー・ラッシュ
【第2位】『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』
【第3位】『言の葉の庭
【第4位】『劇場版花咲くいろは HOME SWEET HOME』
【第5位】『かぐや姫の物語

2013年テレビアニメマイベストテン

遅ればせながら新年あけましておめでとうございます。
今年も当ブログをよろしくお願いいたします。
 
さて、仕事始めとほぼ同じくして、2014年の冬アニメもどんどん始まっているが、その前に2013年のテレビアニメを振り返るということで、自分の2013年テレビアニメベストテンを紹介。
 
【第1位】キルラキル
【第2位】進撃の巨人
【第3位】PSYCHO-PASS サイコパス
【第4位】惡の華
【第5位】たまゆら~もあぐれっしぶ~
【第6位】翠星のガルガンティア
【第7位】のんのんびより
【第8位】銀の匙 Silver Spoon
【第9位】きんいろモザイク
【第10位】ゆゆ式