今、私がchange.orgでキャンペーンを張っている件について。詳細はリンク先を読んでもらうとして、なぜ監督とゲストの芸能人声優は出ているのに主演声優陣は出てこなくなったのか。あまりにも不可解なこの謎について、自分なりに理由・推論を考えてみた。
- 【推論1】大山ドラへの回帰を図っている?
- 【推論2】声優陣の中の誰かが露出を避けるようになった?
- 【推論3】声優陣への脅迫・誹謗中傷・圧力があったから
- 【結論】製作委員会は登壇させない理由についてちゃんと説明してください
【推論1】大山ドラへの回帰を図っている?
実は、一部のドラえもんファンの間で囁かれているのは、現在の水田わさびさんらのアニメドラえもん、いわゆる「わさドラ」を、先代の大山のぶ代さんの路線、いわゆる「大山ドラ」に回帰しようと企んでいるのではということだ。といっても、先代声優陣のうち、たてかべ和也さん、肝付兼太さんは逝去されており、大山さんは現在認知症を患っていて復帰の見通しも立っていない。先代声優の復帰はもはや不可能だ。にもかかわらず、「大山ドラ」に回帰させるというのはどういうことか。それは声優陣は現状維持で行いつつ、作品のテイストを「大山ドラ」に近づけようということだ。
その論拠の一つとして、来月公開予定の『のび太の宝島』のキャラデザが、大山ドラ時代のそれに酷似しているという指摘がある。
「映画ドラえもん のび太の宝島」予告3(星野源主題歌ver)【2018年3月3日公開】
確かに予告映像からして、ドラえもんらのキャラデザは、どこか1980年代の大山ドラのそれを彷彿とさせるものだ。
そして『のび太の宝島』をめぐるプロモーションにおいても、大山ドラの影をちらつかせるものが存在する。その一つが、今年の映画主題歌である星野源の『ドラえもん』のミュージックビデオ。そのミュージックビデオに登場する、のび太の部屋のふすまなどは明らかに大山ドラからの引用である。
星野源 - ドラえもん 【MUSIC VIDEO & 特典DVD予告編】
ただ、これらはあくまでも憶測の域を出ない。私も確かに頷けるところはあるが、「大山ドラ」時代においてもキャラデザの改変は行われており、回帰するにしてもなぜ80年代あたりのものにしたのかは理解できない。多くの人に馴染みがあるのはむしろ90年代あたりの作画だろうと思う。星野源のミュージックビデオにしても、のび太の部屋をイメージさせるものといったらあの襖だからそうしたのだろうとしか思わなかった。
しかし、今年の『のび太の宝島』は例年に比べると、星野源の主題歌起用はもちろんのこと、大泉洋や長澤まさみといった人気俳優のゲスト起用、さらには『君の名は。』プロデューサーとして知られる川村元気氏の脚本起用など、大人の観客を意識した要素が目立っている。
『映画ドラえもんのび太の宝島』公開に先駆け完全小説化 脚本は川村元気氏 | ORICON NEWS
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長澤まさみ、『映画ドラえもん のび太の宝島』にゲスト声優で出演決定 | マイナビニュース
とすれば、大人に受ける要素の一つとして、彼らに馴染みのある「大山ドラ」のテイストを取り入れたというのもありうる話である。そして、大人にとっては大山のぶ代さんらの存在は大きい。だとしたら、現声優陣の存在が、大人に売り込むのに足かせになると判断されたのなら…。まさか『ドラえもん』というコンテンツを売り込むことに注力するために、彼らは「排除」されたのだろうか?
しかし、『ドラえもん』は、もともとは子どもたちに向けて作られた作品だ。観客のメインはあくまで子どもたちであり、彼らは現在進行形の『ドラえもん』を楽しんでいるのだ。その子どもたちに、ドラえもんたちの命を吹き込むのにも「人間」がいるということを知ってもらうためにも、現声優陣の存在は重要なのではないか。それを大人に向けてシフトさせるということは、生涯子どもたちに向けて描くことを大事にしてきた藤子・F・不二雄先生の思いを否定しかねないのでないか。もちろん少子化の影響でそんな綺麗事を言ってられないのかもしれない。だが、現声優陣の存在を「排除」することは、子どもたちのための『ドラえもん』を否定することになりはしないだろうか。
無論これは私の極端な推論である。さすがに「わさドラ」も10年以上続いており、今更「大山ドラ」へ回帰しようなどというのはちょっと考えにくいと思う。だが、そうした何気ない部分の一つ一つが、ファンに不信感を与えているのも否めない。少しは『ドラえもん』の原点を見つめ直してほしいところだ。
【推論2】声優陣の中の誰かが露出を避けるようになった?
2つ目に考えられるのは声優陣自身の問題。声優陣のうちの誰かが、人前やメディアでの露出を避けるようになったことによるものだ。
しかし、ドラえもん役の水田わさびさんは、現在もオフィシャルブログを更新している。また、大のカープファンということもあって、2014年以降広島カープ公式の「それ行けカープ リレー映像」に出演しているし、昨年の『南極カチコチ大冒険』公開時には、アニメイトタイムズのインタビューに応じている。
しずか役のかかずゆみさんも、今もなお自身のラジオ番組のMCも続けているし、最近では読み聞かせの活動も行っている。
かかずゆみの超輝け!やまと魂!! | インターネットラジオステーション<音泉>
2月23日(金)
— 声と未来 (@koe_to_mirai) 2018年2月20日
JR京浜東北線 王子駅 からすぐ「北とぴあ」にて開催される『北区子育てメッセ』で
14:30〜 かかずゆみが読み聞かせをしますよ♪
子育てに役立つワークショップや講演もたくさん。
ぜひ お出かけください! pic.twitter.com/P8U2yeNjEL
スネ夫役の関智一さんはもう言うまでもなく、露出を控えるどころか、他作品への出演が増え、それにつれてイベントやテレビ番組への出演もますます増えている。そしてジャイアン役の木村昴さんは、最近はラッパーとしての活躍も目立っているほど。
あとはのび太役の大原めぐみさんだが、彼女も昨年の『南極カチコチ大冒険』公開時ににアニメイトタイムズのインタビューに応じており、これで5人共、少なくともメディアへの露出を避けるようになったとは言い難いのだ。
では舞台挨拶の当日、彼らが都合が悪くて登壇できなかったのかというとそうではなく、彼らも舞台挨拶の着ぐるみのアフレコのために来ていたようだ。
映画ドラえもん『のび太の南極カチコチ大冒険』の初日舞台挨拶、並びに本日映画公開初日に劇場へ足を運んで下さいました全ての皆さまに心よりの感謝の気持ちを込めて、本当にありがとうございました!とっても素敵なキャラクターを演じて下さったサバンナお二人と✨是非皆さまも劇場でご注目ください! pic.twitter.com/ZLnb46UFrj
— 木村昴 (@GiantSUBAru) 2017年3月4日
だったら声優陣5人も壇上に上げろよ!
まあそんなツッコミはさておき、仮に彼ら5人の中の誰かが、観客の前で舞台挨拶を行うことを拒むようになり、それを受けて5人全員壇上に上がることを止めたという可能性もあるが、しかし10年以上にわたって続けてきたことをいきなり止めるのも不自然すぎる。声優自らが挨拶を拒むようになったというのはどうしても考えにくい。
だとすれば、壇上に上がりたくても壇上に上がれない、重大な要因があったという可能性も否定できない。次に挙げるのはあまり考えたくない推論だ。
【推論3】声優陣への脅迫・誹謗中傷・圧力があったから
これがあまり考えたくない3つ目の推論だが、実は十分ありえるのでないかと思っている。というのも、実は以前、水田わさびさんもTwitterをやっていたのだが、突然終了を宣言し、アカウントが消えてしまったのだ。理由については明らかにされていないのだが、アカウントが消される直前、わさびさん宛に、殺害予告混じりの誹謗中傷のリプが来ていたというのだ。
以下、Twitterユーザーの証言
水田わさびさん垢消ししてるな、と思って検索かけてみたら殺害予告混じりの罵倒リプ飛ばしてるアカウントを発見した
— 人生破滅フレンズ (@hmgns) 2016年5月8日
キチガイが声優アカウントを潰したのか…。わざわざ矛先間違った罵詈雑言をリプで。どういう教育受けてんだろな…。
— しらいしろう (@seegen) 2016年5月10日
10年以上も続いていながら未だに残る、わさドラへの中傷・バッシング。そこから察するに、舞台挨拶に現声優陣が登壇されるのを快く思わない人がおり、彼らを登壇させまいと、製作委員会に対し何らかの圧力や脅迫行為があったのではないか。それで舞台挨拶でトラブルが生じることを恐れた製作委員会は、やむなく現声優陣の登壇を取りやめることにしたと推測される。
しかし、2016年に声優陣の舞台挨拶が無くなってから今年で3回目。脅迫行為があったからといって、3年連続で声優陣を登壇させないなんていくらなんでもビビりすぎでは? だいたい、脅迫に屈して声優陣を壇上に上げないなど犯人の思う壺である。それにこういう案件は、然るべきところに通報して捜査してもらうのが筋じゃないのかね?
竹達彩奈を脅迫した犯人だって捕まってるわけだし、早く捕まえて彼らを安心させるべきだろう。
【結論】製作委員会は登壇させない理由についてちゃんと説明してください
以上3つが考えられる推論だが、正直どれもすっきりしない。ありうるとしたら3つ目の推論になってしまうのが悲しいのだが。ともかく、こんな無用な憶測が生まれて、変な疑念が向けられることのないよう、製作委員会は然るべき説明をすべきだろう。元も子もない結論だが。
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