ぬるオタな日々 by 少恒星

アラフォー独身のぬるオタの日々戯言。

碓氷峠の廃線跡を歩く(2)【アプトの道】

【前回の記事】

chusingura.hatenablog.jp

アプトの道

f:id:shinchu:20220123104207j:plain
腹ごしらえを済ませたのち、再び碓氷峠鉄道文化むら方面に戻り、そのすぐそばにある「アプトの道」の起点に入る。

f:id:shinchu:20220123104440j:plain
f:id:shinchu:20220123104446j:plain
f:id:shinchu:20220123104452j:plain
f:id:shinchu:20220123104459j:plain

5分ほど歩くと、いよいよ碓氷線の上り線(横川方面)の廃線跡に入る。当時使用された架線や信号機、踏切などの設備はそのまま残されており、線路を歩いている気分になる。一方、下り線(軽井沢方面)の線路は、トロッコ列車ライン(運行期間:3~11月の土日祝)として現在も使用されており、碓氷鉄道文化むらと峠の湯の間を結んでいる。あいにくシーズンオフだったため、トロッコ列車に乗ることは叶わなかった。

www.usuitouge.com

旧丸山変電所

f:id:shinchu:20220123111234j:plainf:id:shinchu:20220123111241j:plain15分ほど歩いて見えてきたのは煉瓦造の旧丸山変電所。碓氷線の電化に伴い、明治45年に作られた変電所で、平成6年に国の重要文化財に指定された。アニメ『シンカリオンZ』の第1話では怪奇スポットとして登場(笑)

峠の湯~碓氷湖

f:id:shinchu:20220130212703j:plain
f:id:shinchu:20220130212645j:plain
f:id:shinchu:20220130212651j:plain
f:id:shinchu:20220130212815j:plain
f:id:shinchu:20220130212656j:plain
f:id:shinchu:20220130212808j:plain

碓氷線の線路は、温泉施設「峠の湯」のところで途切れ、ここから先は1963年廃止の旧線跡をたどって、アプトの道は続いていく。異世界へ行ってしまいそうな雰囲気のする、古びたトンネルをいくつもくぐり抜け、少しずつ上へと上っていく。峠の湯から歩くこと20分。碓氷湖が見えてきて、道を一旦外れて散策。碓氷湖には坂本ダムもあり、その大きさに圧倒された。

めがね橋

f:id:shinchu:20220130214925j:plainf:id:shinchu:20220130214931j:plainさらに歩くこと20分。レンガ造りのアーチ橋、めがね橋に到着。橋の下に降りて、その美しく雄大な4連アーチを鑑賞。この上を鉄道が走る光景をぜひ見てみたかった。

f:id:shinchu:20220130215017j:plainモノクロで現像してみたらこんな感じ。こうして見てみると、ここだけ時間が止まっているかのようだ。

f:id:shinchu:20220130214936j:plain
橋から山のほうを見ると、新線の上下線の橋梁が見える。この橋をEF63形と連結した特急が通過するのが馴染みの光景だったが、そこも今は鉄道が通ることはない。あそこから見ためがね橋も見てみたかった。

f:id:shinchu:20220130214920j:plain
橋から下を見下ろすと、どこかで見たことあるような曲がりくねったカーブの連続。それもそのはず、碓氷峠は『頭文字D』にも登場した聖地でもあるわけで(笑)
峠の釜めしも、かつては『頭文字D』とコラボしていたり↓

旧熊ノ平駅(熊ノ平信号場)

f:id:shinchu:20220130221426j:plain
f:id:shinchu:20220130221456j:plain
f:id:shinchu:20220130224454j:plain
f:id:shinchu:20220130224448j:plain
f:id:shinchu:20220130221524j:plain
f:id:shinchu:20220130221605j:plain

まだ体力に余力があったので、めがね橋からさらに上に登り20分。アプトの道の折り返し地点でもある旧熊ノ平駅に到着。1997年の廃止まで信号場として使われており、当時の架線や設備、変電所の建物は現存。今にも鉄道が通過するのではと思うほどに、その姿をとどめている。一角にはアプト式開通の記念碑や、1950年に近辺で発生した崩落事故の慰霊碑も建てられている。

往復4時間。それでも廃線跡ハイキングは楽しかった

f:id:shinchu:20220130231900j:plain
f:id:shinchu:20220130231522j:plain
f:id:shinchu:20220130231508j:plain
f:id:shinchu:20220130231501j:plain

結局、旧熊ノ平駅にたどり着くまで2時間、そこから横川駅に戻るまで往復4時間という長い道のりだったが、意外と疲れをあまり感じず、むしろ楽しかった。最初は体力的にちょっと自信が無かったが、歩いてみれば割と気持ちいいもので、道すがらでいくつか痕跡を発見できて、歩いて行くうちにだんだん楽しくなってしまった。鉄道で通ることは叶わなかったが、それでも幼少の頃から訪れてみたかった場所を、自分の足で通れてようやく念願叶った気分になれた。