ぬるオタな日々 by 少恒星

アラフォー独身のぬるオタの日々戯言。

2016年鑑賞映画総括【洋画ベストテン編】

【邦画ベストテン編】はこちら↓

chusingura.hatenablog.jp

 
質・興行ともに快進撃の続いた邦画と比べると、印象が薄くなってしまった洋画だが、それでも相応の印象に残る作品が多かった。特に『父を探して』『ソング・オブ・ザ・シー』といった、ディズニー以外の洋画アニメの完成度に驚かされた。しかし、アニメ先進国の日本で、それらの洋画アニメを見られるところが少ないというのはどういうことなのか?優れたアニメは日本やディズニーだけではない。まだまだ自分の知らないアニメが世界にはゴロンといるのかもしれない。そう思うと、洋画アニメの国内興行はこのままでいいのだろうか。「ジブリ」以後の日本アニメを考える意味でも、世界のアニメにもっと目を向けるべきだ。

 【2016年洋画ベストテン】

  1. 父を探して
  2. リリーのすべて
  3. ルーム
  4. アイヒマン・ショー 歴史を映した男たち
  5. ソング・オブ・ザ・シー 海のうた
  6. キャロル
  7. シング・ストリート 未来へのうた
  8. 幸せなひとりぼっち
  9. 裸足の季節
  10. イット・フォローズ
(次点)ボーダーライン
 
1位  父を探して
父を探して [Blu-ray]

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父を探す旅を通じて、少年は世界を知る。その自由豊かな表現技法で、セリフ一切なしで、少年に観客の世界の真の姿を見せつける演出に、ただ圧倒されるばかりだった。正直こっちにアカデミー賞を与えてほしかった。

 

ハリポタシリーズの続編『ファンタスティック・ビート』で主演を務めたエディ・レッドメインが、世界初の性別適合手術を受けたリリー・エルベを演じた1作。リリーとアイナーとの間で揺れ動く心情、アイナーへの未練を乗り越えて受け入れていくその過程が美しく、そして切ない。

 
3位 ルーム
ルーム [Blu-ray]

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ジャックを演じる子役の演技が素晴らしい。実は「へや」を脱出してからの後半部がスリリング。

 
4位 アイヒマン・ショー 歴史を映した男たち

実際の裁判の映像も織り交ぜた構成で、半ばドキュメンタリー映画。真に裁かれているのは、アイヒマンではなく我々観客ではないかという気さえ起きる。歴史を直視できているのかという面で。 

 
5位 ソング・オブ・ザ・シー 海のうた
ソング・オブ・ザ・シー 海のうた (オリジナル・サウンドトラック)

ソング・オブ・ザ・シー 海のうた (オリジナル・サウンドトラック)

 

シアーシャちゃん可愛い。東映ジブリの遺伝子は、アイルランドで生き続けている。

 
6位  キャロル
キャロル [Blu-ray]

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ケイト・ブランシェットルーニー・マーラの、あんなシーンを拝めることになるなんて予想外でした。

 
7位  シング・ストリート 未来へのうた

実に王道の青春音楽映画。『小さな恋のメロディ』オマージュなラストがいいなあ。70~80年代映画好きにおすすめ。

 
8位  幸せなひとりぼっち
幸せなひとりぼっち (ハヤカワ文庫NV)

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(※アフィリリンクは原作本)
スウェーデン版『グラン・トリノ』というべき一作。人物配置からして明らかに『グラン・トリノ』を意識しているが、夫婦愛や地域社会といった『グラン・トリノ』が触れなかった身近なテーマにも触れている。日本人にはこのほうが身近で馴染みやすいのかもしれない。

 
裸足の季節 [Blu-ray]

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 『マッドマックス 怒りのデスロード』を『海街diary』風に撮ってみたらこうなったというやつでした。(何言ってんだこいつとか言ってる人はとにかく見ろ!)
抑圧からの解放という爽快感が素晴らしいです。

 
10位 イット・フォローズ

 「志村ー、うしろうしろ」映画(笑)
何気ないシーンでも「それ」の存在を意識させる演出やカメラワークが秀逸。