ぬるオタな日々 by 少恒星

アラフォー独身のぬるオタの日々戯言。

2010年度キネマ旬報ベスト・テン発表

遅ればせながら新年あけましておめでとうございます。更新頻度の低いこのブログですが、今年も何卒よろしくお願い申し上げます。

さて、毎年恒例のキネマ旬報ベスト・テンが発表された。去年と同様、答え合わせも兼ねて以下に記す。(作品名の後ろにつけている記号、◎は鑑賞済みかつ(邦画・洋画それぞれの)マイベストテン、○は鑑賞済、×は未鑑賞)

【日本映画】
第1位:悪人(監督:李相日) ◎
第2位:告白(監督:中島哲也) ◎
第3位:ヘヴンズ ストーリー(監督:瀬々敬久) ×
第4位:十三人の刺客(監督:三池崇史) ◎
第5位:川の底からこんにちは(監督:石井裕也) ◎
第6位:キャタピラー(監督:若松孝二) ○
第7位:必死剣鳥刺し(監督:平山秀幸) ○
第8位:ヒーローショー(監督:井筒和幸) ×
第9位:海炭市叙景(監督:熊切和嘉) ×
第10位:ヌードの夜 愛は惜しみなく奪う(監督:石井隆) ×
【外国映画】
第1位:息もできない(監督:ヤン・イクチュン) ×
第2位:インビクタス 負けざる者たち(監督:クリント・イーストウッド) ○
第3位:第9地区(監督:ニール・ブロンカンプ) ◎
第4位:白いリボン(監督:ミヒャエル・ハネケ) ×
第5位:ハート・ロッカー(監督:キャスリン・ビグロー) ○
第6位:冷たい雨に撃て、約束の銃弾を(監督:ジョニー・トー) ×
第7位:クレイジー・ハート(監督:スコット・クーパー) ×
第8位:冬の小鳥(監督:ウニー・ルコント) ×
第9位:スプリング・フィーバー(監督:ロウ・イエ) ×
第10位:インセプション(監督:クリストファー・ノーラン) ◎

2010年 第84回 キネマ旬報ベスト・テン 2010年 第84回 キネマ旬報ベスト・テン

洋画は鑑賞本数が少なかったので、ノーマークの作品がたくさん出てくるのは当然なのだが、邦画のほうもノーマークの作品が目立ってちょっと驚いてしまった。いや、『ヘブンズ ストーリー』は興味あったのだが、なにせ上映時間があまり長いため、見に行く時間がとれなかった。『愛のむきだし』の二の舞を演じてしまった格好だ。9位の『海炭市叙景』に至っては、東京公開が12月18日という年の暮れの公開ながら入選。東京国際映画祭のコンペティション作品なので、すでに見ていた評論家・ライターも多かったのだろうが、それでも比較的選考に不利なこの時期の映画が入選するのは珍しいのではなかろうか。(ちなみに関西では先週末から公開。)

結局、日本映画は1位は『悪人』、2位『告白』と東宝作品が独占。しかも、どちらも東宝の川村元気プロデューサーが手がけたというからこちらも驚かされる。テレビドラマの劇場版など一般大衆向けの作品を多く配給する東宝の中に、こういうプロデューサーがいるのは今後の日本映画界にとっては頼もしい。今後の川村P作品にはぜひとも注目したい。大好きな満島ひかり主演の『川の底からこんにちは』の5位入選も嬉しい。

しかし、『最後の忠臣蔵』『孤高のメス』『カラフル』『春との旅』が入らなかったのは残念だったなあ。一昨年の水準だったら確実にベストテンに入るだろうと思ってたのに、それがランク外というから、よほどレベルが高かったということだろう。選考委員も結構迷ったんじゃなかろうか。

これで気になるのは読者選出のベストテンのほう。『悪人』『告白』『十三人の刺客』は盤石だろうが、他はだいぶ入れ替わるかも知れない。(なにせ12月公開の作品が2つもあるし。)実際、ヨコハマ映画祭のベストテンを見ると、『今度は愛妻家』『孤高のメス』『パーマネント野ばら』『時をかける少女』が入っていたりと、キネ旬と違う様相を見せている。なんか面白い展開になってきたなあ。