初めて自炊機器(裁断機・スキャナ)のレンタルというのをやって、溜まっていた雑誌を電子化した。完璧とはいかなかったけど、必要な記事はおおむね上手く電子化できた。
今回電子化した雑誌記事はいずれも興味深いものばかりだが、その中でも紹介したいのは2007年1月に発売された雑誌「Invitation」2月号のこの記事。
現在は休刊しているこの雑誌だが、刊行当時その年の映像コンテンツの優秀な作品を表彰する「Invitation Awards」というのを主催しており、アニメーション作品賞に細田守監督の『時をかける少女』、渡辺歩監督の『のび太の恐竜2006』が同時受賞した。これを受けての対談記事が上記である。
現在は休刊しているこの雑誌だが、刊行当時その年の映像コンテンツの優秀な作品を表彰する「Invitation Awards」というのを主催しており、アニメーション作品賞に細田守監督の『時をかける少女』、渡辺歩監督の『のび太の恐竜2006』が同時受賞した。これを受けての対談記事が上記である。
細田「(前略)僕、渡辺さんがついに長編映画を監督されるってことで、本当に楽しみだったの。しかも『のび太の恐竜2006』。ドラえもん映画のなかでも伝説の第1作目のリメイクですからね。本気だなって思った。これまでのドラえもんとは違う何かになるだろうと。実際、素晴らしかったですね。前作とは雰囲気が違っていて、小西(賢一)さんの作画がまた表情が柔らかくていいんです。皆さんのドラえもんに対する愛が詰まってる感じがして、あったかい気持ちになれる。『時をかける少女』より、一足先に公開されていたので、うちのスタッフにも「観ろ!」と指令を出しました。」
一方の渡辺監督も、初めて細田作品を観たときから「翼の生えた人っているんだなあ」とその才能には一目置いていたそうだ。
渡辺「『時かけ』は、細田さんがやるって時点で一定レベルの完成度は保証されてるようなもの。とはいえ、どういうアプローチでくるのかと思ったら、はじめのシーンでピンと来ましたよね。とにかく生活感に溢れてるんですよ。シャープな同時代性っていうかね。時間がモチーフということもあって、天候や光の加減が細やかに演出されていて。細田さんはやっぱり情念の人なの。自分の身を削ることになっても、成し遂げてやるという気概が、ビンビン伝わってくる。そういう作品がちゃんと評価されるっていうのは、良い世の中だと思います。見てるヤツは見てるんだなと。」
ほぼ同年代の二人が、お互いに才能を褒め合っている様子が微笑ましい。
その後の細田監督の活躍については説明するまでもないだろう。
そして今年は、『宇宙兄弟』が放送3年目に突入するのに加えて、『団地ともお』の放送2年目が決定、さらに4月からは新作の『彼女がフラグをおられたら』が放送予定、その上、「アニメミライ2014」の『大きい1年生と小さな2年生』も現在制作中。今年夏には『宇宙兄弟』の劇場アニメも公開予定と、おそらく今日本で一番忙しいアニメ監督ではなかろうか・・・?
特に『宇宙兄弟』の劇場アニメは、渡辺監督にとっては『緑の巨人伝』以来6年ぶりの劇場アニメということになるので楽しみである。そのときはまた細田監督と対談してもらえないかなあ?
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