ぬるオタな日々 by @chusingura

実家暮らし・・・を晴れて卒業。三十路独身のぬるオタの日々戯言

映画レビュー『グラン・トリノ』

一言で言えば、頑固じじいと気弱な童貞男の友情物語。息子夫婦・家族とそりが合わず、チンピラの若者には痛烈な言葉を浴びせ、アジア系の隣人家族を疎ましく思う。まさに「頑固」を地で行くじいさん(ウォルト)だ。このじいさんをクリント・イーストウッドが演じるとなぜかカッコよく見えるんだ。御年78歳ながら、堂々と立ち向かう姿に惚れ惚れする。
その彼の愛車、グラン・トリノを従兄に迫られて盗みに入ろうとしたことから、その償いのためにウォルトのもとにやってくるのが、隣人のアジア系青年タオ。彼やその姉と交流を重ねていくうちに、ウォルトも次第に打ち解けていく。そして、ウォルトは、気弱なタオに、建築の仕事を紹介したり、仕事道具をそろえてあげたり、さらには男らしい振る舞いの指南までしてくれる。なんだか、それが自分に向けられているような気がして恐れ多くなった。
中盤までは、微笑ましく、ときに笑わせてくれるシーンが多いが、後半に入るとシリアスに。自らの行動によってタオたちを危険に晒してしまったことを悔いるウォルトはある行動に出る。その行動は悲しくも、いかにも「頑固じじい」らしく、そしてもっともらしくなかった。正直涙した。