ぬるオタな日々 by 少恒星

アラフォー独身のぬるオタの日々戯言。

Wikipediaなんてマスコミと変わらん気がする

「Wikipedia」のウソに著名人からの声が続々、本当に信用できるのか。 | Narinari.com
正直、私はWikipediaはあまり信用していない。というよりも、あまり鵜呑みにしすぎないようにしている。簡単なプロフィールであったり、俳優の出演作、映画監督や作家の作品をチェックする程度なら、多少頼りにはしているけど、細かく見ていったら、明らかに書き込んだ人の主観だったりとか、独自研究だったりとか、あと、蛇足だろうと思う記述も。
その中で気になるのは発言集といった類のもの。明確なソースがあるんだったら、別に書いてもいいんだろうけど、中にはローカルで行なわれた講演会での発言とか、オフレコで語られた内容だったりとかを、実際に聞いたか、あるいはまた聞きして書き込んでいたりするケースも見られる。実際、ある映画監督の項目をみたら、地方の映画祭のトークショーに参加されたときの発言が書き込まれていた。その発言は、「そろそろ怠けるのに飽きたので次回作に取りかかってる」というものだった。
この発言をみんなはどうとるだろうか?仕事熱心で休む暇もない人からすれば、不快感を覚えるかもしれない。しかし、その発言の前や後にどんなことが話されていたかについては書き込まれておらず、そのときどういう状況だったのかをうかがい知ることはできない。もしかすると、そのトークショーで雰囲気が盛り上がって、冗談で発したのかもしれない。だが、そのとき本人が発した発言がWikipediaに書き込まれ、やがて多くの人に知れ渡り、そのことを指摘されると、そんなことは言ってないとか事実と異なるというズレが生じるわけである。
これって、マスコミが普段やっていることと同じような気がするね。前後の文脈をふまえずに、目立つ部分だけを切り取って報道するというのと。いや、マスコミがどうこうというよりも、人間みんながやりがちなことだと思う。報道するのも人間だし、Wikipediaに書き込むのも人間だ。物事を断片的にとらえがちな人間だから、伝えるのも断片的になりがちなのだろう。
月並みだけど、言いたいのは、その情報が本当に前後の文脈を踏まえた上なのか、それは本質をとらえているかどうかを見極めろということ。ちょっと頭に残った発言でも、それがそうでないと思ったのなら、書き込むのは避けるべきだ。それは見る側にも同じことが言える。今後ますます情報があふれる時代になるからこそ、リテラシー能力というのが求められるだろうね。