ぬるオタな日々 by 少恒星

アラフォー独身のぬるオタの日々戯言。

マイ映画オールタイムベストテン(「男の魂に火をつけろ!」ベストテン企画)

気づけば今年も残りわずか。今年はこのブログほとんど更新してねえ…。
その今年初の更新が今日って…。

それはさておき、こちらの企画に参加させてもらうため、以下自分の映画オールタイムベストテンを挙げます。(順位は順不同です。)

d.hatena.ne.jp

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七人の侍 (1954年・黒澤明監督)

七人の侍 [Blu-ray]

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ベタかもしれないけど、幾千の時代劇もやっぱりこの映画にはかなわないだろうと思う。 緊迫感あふれる演出と、芸術的ともいえる合戦のシーンは言葉にならないくらい素晴らしい。映画ファンなら、この映画を避けては通れない。

二十四の瞳(1954年・木下惠介監督)

木下惠介生誕100年 「二十四の瞳」 [Blu-ray]

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七人の侍』の黒澤明監督と双璧をなすほどの巨匠・木下惠介監督の代表作。自分が敬愛する原恵一監督が、木下監督を尊敬しているということもあり、いくつか木下監督の作品を見たけど、その中でも一番泣かされた。高峰秀子演じる大石先生の「あんたが苦しんでるのあんたのせいじゃないでしょう?世の中のいろんなことからそうなったんでしょう」の台詞が現代に突き刺さる…。

ゴジラ(1954年・本多猪四郎監督)

ここまで1954年作品が3本も。凄いぞ1954年!
オキシジェンデストロイヤーという強力な兵器を生み出してしまったことを苦悩する芹沢博士。その彼がカメラ目線で訴えかける「俺が死なない限り、どんなことで再び使用する立場に追い込まれないと、誰が断言できる!」。その観客に向けられた目線は、今も目に焼き付いて離れない。この彼の警告を我々はどう受け止める?

バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985年・ ロバート・ゼメキス監督)

自分の少年期の、印象に残る映画体験と言えば、ドラえもん映画シリーズ以外ではやっぱりこれ。テレビ放送があるたびに見ていたし、三ツ矢雄二さんの吹替技術の素晴らしさには驚かされた。いつかは三ツ矢雄二吹替版を映画館で観たい。

ミリオンダラー・ベイビー(2004年・クリント・イーストウッド監督)

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映画監督としてのクリント・イーストウッドの凄さを思い知らされた一作。ロッキーものと思いきや、尊厳死という重苦しい展開に持ってくるとは。しかしまた、そのストーリー運びと隙を見せない画面作りが素晴らしい。

河童のクゥと夏休み(2007年・原恵一監督)

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自分の好きな原恵一監督作品からはこの一本を。オトナ帝国をみな選びがちだけど、原監督のやりたいことや伝えたいことが最も凝縮されているのはこれではないかと思う。オッサンの男気に涙…。 

WALL・E/ウォーリー (2008年・ アンドリュー・スタントン監督)

それまでピクサー作品をどこかバカにしていた自分の価値観を根底から崩してくれた一作。無機質な存在のロボットたちを、あんな感情豊かに、セリフなしで表現できるなんて…。エンディング映像もピクサーなりの強い決意を感じる、アニメーションの伝統を受け継いだ表現で素晴らしかった。

愛のむきだし(2009年・園子温監督) 

鑑賞したのはDVDだったけど、 その予測不可能な演出と展開に度肝抜かれた。237分という時間の長さを忘れさせるほどに。満島ひかり安藤サクラといった今や実力派女優の出世作でもある。どちらも今も自分の好きな女優です。

キック・アス(2010年・ マシュー・ヴォーン監督)

ヒットガール格好良すぎ!  正直、他のアメコミ映画はもういらん!

この世界の片隅に(2016年・片渕須直監督)

あらゆる不利をはねのけて、ここまで大きく語られる作品になったことを嬉しく思う。くそう、クラウドファンディング、もっとお金出しておけばよかった。そうすりゃ歴史的大傑作のエンドクレジットに名前連ねたのに…。 

2016年こんなイベントにも行った

上京してからいろんなイベントを見に行く機会が増えた。その中でも印象的だったのを振り返って今年を締めくくりたい。

東京ヤクルトスワローズ×ダイヤのA コラボイベント【2016/6/19】

プロ野球とアニメのコラボイベントも増えてきたが、とうとう我が東京ヤクルトもコラボイベントを開催。
しかし、自分の注目は、つば九郎がどれだけ声優陣に絡んでくるのかということ(笑)
トークイベントの終盤に登場して、ネタイラスト披露するわ声優陣に懐具合聞くわ、相変わらずフリーダム。さらに、野球といえば落合博満氏の息子で声優の落合福嗣くんもネタに「ふくしくんはやっていけますか?」と聞いて場内大爆笑。その福嗣くんは、ちょうどその頃『灰と幻想のグリムガル』のイベントに出てましたとさ。
福嗣くん、来年はつば九郎と一緒に共演できるといいね。
 

シネマノヴェチェント『はじまりのみち』トーク付き上映会【2016/8/20】

harakeiichi-fan.seesaa.net

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毎夏恒例となった『河童のクゥと夏休み』のスタッフ・キャスト交えてのトーク付き上映会。今年も楽しくて、イベント後の懇親会では、中村隆美術監督と『ここさけ』の背景美術の話で盛り上がってしまった。ちょうどその翌日が『ここさけ』の秩父イベントを控えていただけに。

その二週間後には同じシネマノヴェチェントで原恵一監督の『はじまりのみち』トーク付き上映も開かれたが、原監督、音楽の富貴晴美さんに加えて、なんと主演の加瀬亮さんも登場されたのが驚きだった。いつも映画で拝見している実力派俳優を間近で見られたのはもちろん初めてだし、こんな機会もう二度とあるかどうか。
その加瀬さんの語りからは映画に対する熱い情熱を感じ、あのおとなしそうな風貌のどこに、あの演技力が備わっているのだろうかと不思議に思った。イベント終了のときに、原監督とがっちり握手を交わしていた姿が印象的だった。
 

シネマスコーレ 第3回モーレツ!原恵一映画祭in名古屋【2016/10/15】

harakeiichi-fan.seesaa.net

またまた原恵一監督関連イベント。今回は自分も僅かながら運営の手伝いをさせてもらった。今回シークレットゲストとして野原しんのすけ役の矢島晶子さんを招いたのはとても大きいことだった。矢島さんを目にしたのは、今年のクレしん映画の舞台挨拶以来だったが、あのときとは違う矢島さんのハイテンションぶりが印象的だった。サインも貰えたのも嬉しい。次回はもう少し関わりを深くできたらと思う。
 
これ以外に行った場所やイベントの写真はFlickrにまとめているので、ご興味のある方は是非。
 
今年もいろんな映画見たり、イベント行ったりしましたけど、せっかく上京したのだから、来年はここでしかできない経験を増やしていきたいと密かに思っています。常に新しい発見ができる年にしたいですね。
 
本年もご覧いただきありがとうございました。
良いお年を。

話数単位で選ぶ、2016年TVアニメ10選

ずっと見ている側だったこの企画ですが、今年初参加いたします。いろいろ迷いましたが、以下10本選びました。
 
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ルール
・2016年1月1日~12月31日までに放送されたTVアニメ(再放送を除く)から選定。
・1作品につき上限1話。
・順位は付けない。

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2016年鑑賞映画総括【旧作上映編】

仕事の都合で上京してからは旧作上映を観る機会が増えた。これまで「午前10時の映画祭」で見るパターンが多かったが、都内名画座やシネコンの 各所でも特別上映が行われていて、旧作を劇場で見られる機会が増えたのは本当にありがたい。そんな今年見た旧作上映の中で印象に残ったものを。

地獄の黙示録 劇場公開版』(元祖爆音上映) 2016/9/10 立川シネマシティ

去年の『マッドマックス』『ガルパン』で味を占めてから、今年も極爆目当てに立川に行くことが多かった。 「午前10時の映画祭」の一環で上映された『バック・トゥ・ザ・フューチャー 』3部作もいい思い出。

その中で最も印象的だった爆音上映がこれ。しかも「爆音映画祭」を主催するboid自らシネマシティに乗り込んで調整を行ったという【元祖】爆音上映。「ワルキューレの騎行」に乗せた爆撃シーンを始め、ただでさえ狂気に満ちた映画が、これでもかという爆音によって、ますます自分を狂わせる羽目に。もう最高です。

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2016年鑑賞映画総括【洋画ベストテン編】

【邦画ベストテン編】はこちら↓

chusingura.hatenablog.jp

 
質・興行ともに快進撃の続いた邦画と比べると、印象が薄くなってしまった洋画だが、それでも相応の印象に残る作品が多かった。特に『父を探して』『ソング・オブ・ザ・シー』といった、ディズニー以外の洋画アニメの完成度に驚かされた。しかし、アニメ先進国の日本で、それらの洋画アニメを見られるところが少ないというのはどういうことなのか?優れたアニメは日本やディズニーだけではない。まだまだ自分の知らないアニメが世界にはゴロンといるのかもしれない。そう思うと、洋画アニメの国内興行はこのままでいいのだろうか。「ジブリ」以後の日本アニメを考える意味でも、世界のアニメにもっと目を向けるべきだ。

2016年鑑賞映画総括【邦画ベストテン編】

今年4月、ある外国人映画プロデューサーの「日本映画のレベルは低い」発言が物議を醸した。 
 
この発言を受けて、今の日本映画は本当に酷いのかそうではないのか、映画ファンの間で様々な議論を呼び起こしたその一言は、ともあれ今の日本映画の置かれている状況を象徴している出来事だったように思う。
 
そんなかくも言われっぱなしの有様に、なにくそと発奮したのだろうか。今年の日本映画は意地を見せんとばかり、例年稀に見るほどの傑作を連発。普通ならばベストワンに選ばれてもおかしくないような作品が、ベストテン圏外に追いやられてしまうほどに、大傑作が多かった。また、山戸結希、真利子哲也らといった若手有望株の台頭も目覚ましかった。そして『シンゴジラ』『君の名は。』というメガヒット邦画が現れた。そういえば、『ゴジラ』が興行収入で『君の名は』に62年ぶりに再び敗れるというのが話題になったが、その62年前の1954年は『七人の侍』『二十四の瞳』という日本映画史に燦然と輝く傑作が次々と現れた年でもある。1954年と同様、2016年もまた日本映画史に残る年として後世に語り継がれることになるだろう。
 
とはいえ、その認識を共有できている人が一体どれだけいるのだろうかと気になるところもある。安直な企画の日本映画が未だシネコンで蔓延り、今の日本映画に対するマイナスイメージがまだまだ根強いところも否めない。これを契機に、真に認められるべき傑作が、多くの人の目に触れられるようになることを切に願う。

アカデミー賞長編アニメーション映画賞、海外メディアのノミネート予想をまとめてみた

先日、第89回アカデミー賞の長編アニメ映画賞の選考対象作品が発表され、日本からは新海誠監督の『君の名は。』、原恵一監督の『百日紅 Miss Hokusai』、『KINGSGLAIVE FINAL FANTASY XV』、そして日本作品ではないがジブリ製作の『レッドタートル』がノミネート対象となった。

www.oscars.org

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