ぬるオタな日々 by 少恒星

アラフォー独身のぬるオタの日々戯言。

2014年鑑賞映画マイベストテン

前回から間を空けてしまったけど、2014年のテレビアニメベストテンに続いて、今回は2014年に鑑賞した映画ベストテンを。
 
昨年観た新作映画を数えてみたところ、なんと90本に及んだ。今まではだいたい多くて年間70本くらいだっただけに、自分でも驚いてしまった。その内訳は、邦画47本、洋画43本、そしてアニメは15本。洋画を観る本数が飛躍的に増えたのが大きな要因と言える。これに加えて旧作上映も加えると100本は超えそうだ。
 
というわけで、洋画・邦画のマイベストテンと、アニメ映画のマイベスト5を発表。

2014年テレビアニメマイベストテン

本年も当ブログをよろしくお願いいたします。
みなさんにとって良い年になりますことをお祈りします。
 
さて、年も明けたのに去年の話をするのもなんだが、毎年恒例ということで2014年のマイベストテンをそれぞれ振り返っていきたいと思う。まずはテレビアニメのマイベストテンから。
 
【第1位】ピンポン THE ANIMATION
【第2位】キルラキル
【第3位】四月は君の嘘
【第4位】スペースダンディ
【第5位】シドニアの騎士
【第6位】ハイキュー!!
【第8位】凪のあすから
【第10位】ハナヤマタ
 

【第1位】ピンポン THE ANIMATION 

2014年は湯浅政明の年だったと言える。この『ピンポン THE ANIMATION』はもちろんのこと、『クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』でのラストバトルシーンに、『スペースダンディ』第16話、そして『アドベンチャー・タイム』の「Food Chain」と、これほど多く湯浅監督の仕事が見られたのは、近年稀に見る出来事に思う。聞けば『アドベンチャー・タイム』の制作を機に、湯浅監督はサイエンスSARUというアニメスタジオを設立したとのことだが、それがきっかけとなって仕事の幅がますます広がってきているようだ。現在メガヒット公開中の『映画 妖怪ウォッチ』にも絡んでいるようで、今後の湯浅監督とサイエンスSARUの活躍にはますます注目せざるをえない。

その『ピンポン THE ANIMATION』、湯浅監督自ら描いた絵コンテから生み出される独特の画面構成や、巧みに語られる群像劇、そして何より熱のこもった試合シーンに大きな衝撃を受けた。特に10話・最終話の衝撃は、『SLAM DUNK』の山王戦を読んだときに匹敵するほど。それを見たあと、しばらく他のアニメを見る気が起きなかったのは初めてのことだった。全話録画していたにも関わらず、結局BD-BOXを買ってしまったのだが、全く後悔はしていない。これでまた湯浅監督の次回作に繋がると思えば安い買い物だ。
 
【第2位】キルラキル 

一昨年、前半クール終了時点で1位にしたが、その勢いはとどまることを知らず、結局2014年も上位に入れさせてもらった。後半クールは、勢いに任せた超展開の数々に圧倒されっぱなし。これが中島かずき流なのか。そんな中島かずきのシナリオに引っ張られるかのように、キャスト陣もそれぞれキャリアハイと言っていい名演技を見せてくれて、最後までとても楽しめた。

 
【第3位】四月は君の嘘 

まだ前半クール終了時点だけど、少年の取り巻く世界を色鮮やかに映し出す演出や、メリハリのあるストーリー構成、演奏シーンのクオリティの高さに、素直に涙したくなる。後半クールが楽しみ。

 
【第4位】スペース☆ダンディ

多くの実力派クリエイターがそれぞれ個性を発揮して作り出す、このいい加減な(褒め言葉)作品世界に、今どきのアニメにないものを感じさせた。そんな適当さ全開で作られながらも、ちゃんとシリーズを収束させてしまう構成には唸らされる。

 
【第5位】シドニアの騎士

これといい『楽園追放』といい、3DCGで魅力あるキャラクターを描けるようになったことは、日本アニメにとって大きな意味を持つと思う。星白の実に可愛いことよ。2期からCGがどんな進歩を遂げるかにも注目したいところ。

 
【第6位】ハイキュー!! 

『黒子』や『テニプリ』のような超人たちが活躍するようなアニメとは違い、ただ真っ当にバレーに打ち込む、実に正統派な部活アニメ。「敗者」をしっかり描けているところが心打たれる。手描きアニメもまだまだやれると言わんばかりの、安藤雅司氏が手がけた第24話Cパートの食事シーンには泣かされた。

 
【第7位】月刊少女野崎くん

2014年で最も笑わされたテレビアニメだと思う。少女漫画家ゆえのズレた発想には、逆に敬意を表したくなる。どいつもこいつもどこかおかしい(笑)

 
【第8位】凪のあすから
凪のあすから 第1巻 (初回限定版) [Blu-ray]

凪のあすから 第1巻 (初回限定版) [Blu-ray]

 

ファンタジックな世界を舞台で交わされる人間模様が切なくて愛らしく思える。こういう物語はPAの十八番だなあ。

 
【第9位】一週間フレンズ。

原作コミックまで買ってしまったほど惹かれた一作。雨宮天の優しい声に魅了された。原作はもうすぐ完結を迎えるが、どんな締めくくりになるのか楽しみ。

 
【第10位】ハナヤマタ
ハナヤマタ1 [初回生産限定盤][Blu-ray]

ハナヤマタ1 [初回生産限定盤][Blu-ray]

 

作品特有の神秘的な色彩が、よさこいをより輝かしく見せてくれて芸術的。キャラクターも個性的で、青春アニメとして素直に楽しめた。

 
次点作品は、『SHIROBAKO』『Fate/stay night』『Gのレコンギスタ』『アルドノア・ゼロ』といったあたり。もっとも、いずれも2クール作品でまだ後半部を残しているので、全体としての評価はまだ保留という意味合いも込めているが。中でも『SHIROBAKO』は、今後登場人物たちがどんな成長を見せるのか、どんな危ないネタをぶっちゃけるのか、いろんな意味で期待したいアニメだ。水島監督楽しみにしてますよ。
 
次回は映画ベストテンをやります。

一つ上のステージへ(一年の締めくくり)

毎度毎度、大晦日にはエラそうなことを書くのだが、毎年長々と書くのも面倒というか、同じことの繰り返しというか、まあいろいろとアレなので、手短に済ませよう。

 
今年は弟が結婚したり、祖母が亡くなったりと、身近な周囲で変化があった。んで、肝心の自分はというと、去年一人暮らしを始めたはいいが、それからは表立ったことはあまりやれてないという気分。もちろん、相変わらず趣味の映画鑑賞やら巡礼やらアニメイベント参加は続けて楽しんでいる。でも何か足りない。本当はもっと深く楽しむことができるはずなのに。やりたいなあと思うことはあっても、結局口だけに終わっているか保留中。変化があるようなないような、そんな有り様の毎日だ。
 
でも、こうして周囲の変化を受けたせいか、最近ふと、これからのことを考え込んでしまうことが増えている。自分はこれからどうしたいのか、どうなりたいのか。アラサーにもなって、今更そんなことを考えてしまう。最近、胃の調子が悪いのも、それがストレスとなっているせいだろうか。
 
少なくとも仕事や趣味その他何事においても、もう一つ上のステージに上ることが求められている気がする。ただそこに上ることが、自分にとっては物凄く苦しいというか大変もいうか。正直、自分は小心者というか臆病というか内向的というか、人間として弱すぎるところが多い。だから、上のステージに上ることよりも、現状維持のほうが楽だから、そこに逃げ込んじゃうんだろうな。でもそれだと、これから先のことなんかずっと見えないように思う。どうなりたいのかなんて答えは出せないと思う。少しは危機感持ったほうがいいかもな。
 
正直、人間急に変われるなんて思ってはいないし、一年で変われるとは思っていない。でも、変わる努力は続けないとなあ。一歩ずつでいいから、上のステージに上ることを意識して、来年は生きていきたいと思う。
 
本年も私の稚拙なブログにお付き合いいただきありがとうございました。ご覧いただきました皆様方、どうぞ良いお年をお迎えください。
 
 
 

2014年に行ったアニメイベントや聖地を写真で振り返る(下半期編)

2014年に行ったアニメイベントや聖地を写真で振り返る(上半期編)
前回からの続き。今回は下半期編。

【7月12日】トワイライトエクスプレス乗車

25年来の念願だったトワイライトエクスプレスに乗車。廃止直前というこの時にようやく乗れて嬉しかった。ラストランのときは見送りたいなあ。


トワイライトエクスプレス - an album on Flickr

2014年に行ったアニメイベントや聖地を写真で振り返る(上半期編)

今年も残すところあとわずか。例年の年末年始は、自宅か実家でのんびり過ごすのが定番になっているが、今年は日程がちょうどいいので冬コミに参加する予定。夏コミにはこれまで3回行ったけど、冬コミは今回が初めて。2日目からの参加予定だが、その日は雪の予報が出ているのが気がかりです・・・。寒さに耐えきれるのか?

今年も振り返ってみれば、いろんなところに行ってきたので、冬コミ前に振り返っておこうと思う。

【1月12日】Mio's BirthdayParty

豊郷小旧校舎で行われた秋山澪の誕生日パーティーに参加。
夜には校舎のライトアップも。

f:id:shinchu:20141227225020j:plain


Mio's BirthdayParty - an album on Flickr

続きを読む

マイアニメ映画ベストテン(「男の魂に火をつけろ!」ベストテン企画)

なにやら面白そうな企画をやるそうなので、新参者ではあるが自分も参加させてもらうことにした。


アニメ映画ベストテン - 男の魂に火をつけろ! <アニメ映画ベストテン受付中>


しかし、いざオールタイムのアニメ映画ベストを選ぶとなると、これが結構難しい。普通に選ぶのなら、すぐに10本挙がるだろうけど、それだと特定の作品や監督に偏ったりして、それはそれで不公平な気がするので、ある程度自分の中でルールを決めて選ばせてもらった。結局、最終的には思い入れの強い作品、純粋に好きな作品という基準で選んだ。順位については、作品それぞれ独自の素晴らしさを持っていると思うし、一概に優劣を決められるものではないと思うので順不同とした。以下、五十音順に10本紹介します。 
 

WALL・E/ウォーリー』(2008年・アンドリュー・スタントン監督)

ウォーリー [Blu-ray]

ウォーリー [Blu-ray]

 

ぶっちゃけ、この映画を観るまではピクサー作品を舐めていて、所詮はお気軽なファミリー向けアニメだろうと思っていたら、とてつもない大傑作だった。今までバカにしていた自分が恥ずかしい。登場するキャラクターはほとんどしゃべらないのに、観客の心に訴えてくる感情表現が実に見事。

 おおかみこどもの雨と雪』(2012年・細田守監督)

おおかみこどもの雨と雪 BD(本編1枚+特典ディスク1枚) [Blu-ray]

おおかみこどもの雨と雪 BD(本編1枚+特典ディスク1枚) [Blu-ray]

 

緻密に描かれた背景美術や、アニメーションの醍醐味を十二分に活かした演出など、もはやジブリを超えたと思うにふさわしい一作。そろそろ細田守監督の新作が見たい。

 河童のクゥと夏休み』(2007年・原恵一監督)

河童のクゥと夏休み [Blu-ray]

河童のクゥと夏休み [Blu-ray]

 

原監督の人間社会に対するシニカルな視点が光る一作。犬のオッサンの男様にただ涙。個人的に原監督作品としては『オトナ帝国』以上だと思う。

 クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡』(1997年・原恵一監督)

映画 クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡 [DVD]

映画 クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡 [DVD]

 

クレヨンしんちゃん映画からはこれを選出。映画としては『オトナ帝国』が一番だろうが、(いい意味で)バカバカしさが売りのクレしん映画としてはこれが一番クレしん映画らしいと言えるのではなかろうか。今年の『ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』もこれに負けないくらい面白かった。

 たまこラブストーリー』(2014年・山田尚子監督)

昨今流行りのテレビアニメの劇場進出という状況下において、ただのテレビアニメの劇場版にしないという山田尚子監督の強い意思を感じた一作。『けいおん!』で日常系アニメの人気を決定づけた山田監督が、その「日常」への反芻を自ら描いたというのは事件と言える。これからのアニメ映画界において重要な一作になることは間違いない。

 ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌』(1992年・須田裕美子&芝山努監督)

(※アフィリエイトリンクはコミック版のものです。)
DVD未発売のため、なかなか観ることのできなかった作品だったが、先月京都の京まちなか音楽映画祭でようやく鑑賞。今年大活躍した湯浅政明監督の初期の仕事ぶりを堪能できた。『1969年のドラッグレース』『買い物ブギ』はまさに湯浅ワールド全開。音楽シーンの素晴らしさもさることながら、絵描きのお姉さんとの出会いと別れ、切なくてウルっときてしまった。どうかDVD化してほしい。

 ドラえもん のび太の宇宙小戦争』(1985年・芝山努監督)

ドラえもん映画からはこの一作。幼少の頃にビデオで初めて観たのだけど、そのとき印象に残ったのが武田鉄矢の歌う主題歌の『少年期』だった。ここまでドラえもんの本質を捉えていて、幼少の自分でさえも引きつけた主題歌はこれから先も現れないのではないかと思う。もちろん映画自体も、子供には少し刺激が強いシリアスな展開で、政治的な顔も覗かせる。今のドラえもん映画に足りないのはこういうシリアスさなんだよなあ。

  ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 〜はばたけ 天使たち〜』(2011年・寺本幸代監督)

声優交代後のドラえもん映画作品も見応えはあるので、新ドラえもん映画作品からはこの作品を推したい。この映画の公開直後に、東日本大震災が発生して興行的にダメージを負ってしまったが、ここで描かれる「人を思いやる心」は、3.11後の日本にとって欠けてはならないものだと痛烈に感じた。

 パーフェクトブルー』(1998年・今敏監督)

パーフェクトブルー【通常版】 [Blu-ray]
 

今敏監督作品の中では個人的にはこれが一番かな。現実と虚構が入り乱れるその映像美に思わず息を呑んでしまう。本当に早逝が惜しまれるアニメーション監督だった。

 耳をすませば』(1995年・近藤喜文監督)

耳をすませば [Blu-ray]

耳をすませば [Blu-ray]

 

公開当時ちょうど自分と同じ中学生が主人公というだけあって、思い入れ深く観ていた覚えがある。本格的にジブリ作品に触れ始めたのも、このあたりからかも。日常の世界を色鮮やかに映し出す演出力には、今見ても心ときめかせる。近藤監督もまた早逝が惜しまれる人だった。

 

『ウォーリー』以外は全て日本のアニメ映画になってしまって、もっと海外のアニメ作品にも目を向けていきたいと思った次第。次にまたオールタイムベストをやる機会があれば、入れ替わりがあるよう、いろんなアニメ映画を発掘していきたいものです。

DVD-BOX発売記念『エスパー魔美』の(アニメファン的)注目点

先日10月29日に『エスパー魔美』のアニバーサリーDVD-BOXが発売された。

 
エスパー魔美』のDVD-BOXは、8年前の2006年にも上下巻の2巻で発売されたが、今回のDVD-BOXは、TVシリーズ全話収録で、パイロットフィルムなどの特典映像(2006年発売時は上下巻の連動応募特典DVDに収録)も収録したのに加え、劇場版『星空のダンシングドール』が待望の初DVD化という仕様になっている。値段も、以前よりグッと安くなって買いやすくはなっていると思う。

藤子・F・不二雄先生の傑作漫画のアニメ化作品ということでおすすめしたいのももちろんであるが、このアニメ『エスパー魔美』は、現代アニメを語る上においても重要な作品であると私は思っている。今回は、このアニメ『エスパー魔美』について、アニメファン視点で注目すべきところを語りたい。
 
続きを読む